eimin

しんせ
かんそうなが

長く続いた人生は
曲が止まれば終わります
平均寿命になったので
ぴたっと息を引き取ります

涙がつうっと出たけれど
誰宛のものかなんて
皆目検討もつきません

儚い夢のように
一度目を閉じれば
そこにはもう
幾つの切なさもありません

書き留めた文章は
燃えるまで机にあります
精神微病であったので
出来れば共に燃やして下さい

風がすうっと吹いたので
走馬灯が段々と
視界に薄れてゆきます

儚い夢のように
再び目を開けたら
そこにはもう
誰も知り合いは居りません

eimin

eimin

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-08-19

Copyrighted
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