いるもの
ここ数年、自分で自分が嫌になるほど私は嫌な人間やった。
義理の身内の無神経さにイライラして、何度も傷ついて。
そのうっぷんを晴らすかのように他人の粗探しをしたり。身勝手に当たり散らしたり。きっと、友達ですら引くくらいの悪口を心の中にためこんどった。
いつしか何事もマイナスに考えるようになっとった。
そんな、自分でもコントロールできへん感情の根っこにあったのはいつも「怒り」。
湧いたところで何もいいことないやん。
胸くそ悪いだけ。自分に幻滅してく一方やし。
そう思っとったけど。
そうやないよ。
怒りは、自分が求めとるものを知るために必要な感情なんやよ。
…そんな言葉に出会って。
ほんとその通りや!と、納得。
自分が心底求めとったもの。
ほしい生活。
幸せの色。
怒りの向こう側で、やっと見つけた。
時間がかかったけど、やっと今、確実に、そこへ近づき始めとる。
いるもの