エーテル

渡逢 遥

空にのぼろうとしたけれど

空はのぼれるほど近くはなくて

空がわたしを見下ろすたびに

わたしが空を見下ろしたいとおもい

両手で雲を手繰り寄せようとしても

空に着くための手綱にはならなくて

掴むことなんてできるはずがなくて

茫然とただ立ち尽くすしかなかった

そんなあの頃のおもいでを

おとつい逢ったあなたとの時間に投影していた

宇宙になりたかった

エーテル

エーテル

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
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