瀕死の天気雨
虹さえも焦がれた
あれ以来生きていくことがこんなにもこんなにもこんなにもこんなにもだとしても
おれの生は
死んでいったおまえが帰るための 細い灯りだから
“胃は大丈夫ですか、鬱は? 歯は大丈夫ですか。あたしはいつもリルのことを心配しています”
“心配事も増えていくよ。なんにも心配しなくていいと、言ってもらえたらいいのにな”
ここにある至福
いつか
聞こえずに
聞こえるようになるまで
「心配すんな。ボコボコだ。毎日だ。いつもどおりだ」
瀕死の天気雨が
歯を食い縛る
生きていたい
瀕死の天気雨
作品集1 http://slib.net/a/1845/
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