鳥が鳴いた

ちひろ

遠くまで飛べ

生まれた時からそうだった

笑った母の顔も
怒った父の顔も
今思えば全てが憎かった

泣いた妹の顔も
そこに佇む兄も

私が母の首を絞め
妹の腹を刺しても

誰も咎めはしない

私が泣いても誰も気にはしない

このままずっと

あの声が聞こえた時私はずっとずっと遠くへ行く

誰が呼んでも振り返らない

ずっとずっと遠くへ

誰にも選ばせない人生を。

鳥が鳴いた

鳥が鳴いた

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
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