紅い羽
どうも
初めまして
読んで下さるとうれしいです
『おぎゃー!!』
元気のいい声と同時に‘それ’は生まれた。
さも当たり前のように異様な程の存在感を放つ‘それ’の誕生に病院中が恐怖に怯えた。
両親は‘それ’を紅羽と名付け大切に育てていた。
紅羽と名付けられた少女が10歳になった日
母親と紅羽は遊園地に出掛けた。
帰り道
「楽しかったわね今日」
母親が満足気な顔で紅羽に言った
「うん!!楽しかった!!ねぇママ、また今度も行こうね!!私、ママが大好きよ。そうねぇ~今度はねぇ~私、観覧車に乗りたいわ♪」
何処からどう見ても仲の良い普通の親子だった
この一瞬が終わるまでは
ちょうどビルの曲がり角を抜けた時だった
ガッシャーン!!!ガラガラ
爆発音にも似たその音に周辺の人間は皆悲鳴を上げた
夏の蝉にも似た悲鳴をあげた後人々は口々に騒ぎ出した
1人はこう言った「鉄柱が落ちてきたんだ」
さらに1人は言った「さっきあそこ人通ってたぞ!」
「き、救急車!!」
見ると鉄柱は赤黒くなっており近くにいた人の服は真っ赤に染まっていた
ピーポーピーポー
救急車が近付いてくる
消防車もその救急車に次いで現れた
人々は必死になって鉄柱を退ける
力を合わせて退ける
退ける退ける退ける退ける退ける退ける退ける退ける退ける
やっと鉄柱が全て無くなったという時
ある者はその場で嘔吐し
ある者はその場を逃げ出し
そしてまたある者はその光景をカメラに納めた
その光景は極めて異常だった
鉄柱が色々な部分に突き刺さり、顔も、性別も、もはや人間かも分からなくなってしまっている肉片と
その肉片を見つめ口を開けたままただ突っ立っている少女の姿が其処にはあった。
紅羽は無傷だった。
母親が守った訳ではない。
紅羽は無表情で、無傷で母親の死を‘見て’いた。
そして紅羽は理解した
人はすぐ死んでしまうことと、世の中の理不尽さ、と現実を理解してしまった
紅羽は絶望した
大好きな母親が居なくなった、死んでしまった
唯一、父親から自分を守ってくれていた母親が死んだ
そして紅羽は願った
母親にもう一度会うことと
父親がいなくなることを。
翌日
紅羽と父親は母親の葬式に参加した。
父親が突然
狂った。
暴れ出した。
結果父親は葬儀に参加していた‘人’全員を殺した。
殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺した
女、子供、全てを分け隔てなく顔も分からないほどナイフで突き刺し殺した。
自分の娘も例外では無かった
何時までも、何人殺しても無表情だった娘に父親はついにナイフを突き立てた。
「ねぇパパかえろう?」
突如娘の口から信じられないような言葉が飛び出してきた。
あまりのことに父親は動揺して持っていたナイフを床へ落としてしまった。
それが悪かった
床に落ちたナイフを拾い上げた紅羽はそれを自分の首に突き立て
「バイバイパパ。アンタみたいな奴には私は殺させないわ」
そう言い残し紅羽は自分の首を切り裂き、絶命した。
「ヒャハハハははハハ!!」
突如会場が笑い声で満たされる
さんざん狂ったような笑い声を上げていた紅羽の父親はやっと笑うのを止めた
次の瞬間
父親はまだ血を首から吹き出している紅羽の死体をナイフで突き刺し肉を抉り始めた
頭、指、腹、胸、足、内臓、体の至る所をナイフで抉り、切り裂かれた紅羽の死体は残酷にして凄惨な姿になっていた
首から上を切り落とされ、胴体はバラバラで内臓もグチャグチャ
父親は話した
さっきまで息をして、ずっと無表情だった紅羽。
だが今はもはや何だか分からくなった肉の塊。
そんな姿になってしまった自分の娘に話し掛けた
「綺麗だよ紅羽♪俺はさぁ今まで何をしても泣かない、無表情、何を話しても無表情、誰を殺しても無表情、そんなお前の苦しむ顔をずっと見たかったんだよぉ♪だが…お前と来たら最後の最後まで無表情、母親にしか笑顔を見せない…だからもうお前いらないは!!」
そう言い残し父親はその場を後にした
ただ父親は気付いていなかった
切り落とされたはずの紅羽の頭が、顔が…
父親をずっと睨んでいたことを。
紅い羽
これを読んだことで気分が悪くなってしっまったりしてしまった人
すいませんでした
素人が調子に乗って書いてしまいました
もし
万が一に面白いと思って下さった方
いたらですがありがとうございました
これからも書くんで
よろしくお願いします。