よるのないくに3 〜翳ゆ月明の神巫(かんなぎ)〜 パート9

こんにちは。R. A.です


このアカウントでは株式会社コーエーテクモゲームス・ガストブランドさんによるゲーム作品『よるのないくに』シリーズの最新作をイメージした小説を公開していきます


毎日18時15分前後の時間に作品を投稿します。(パート16より、金曜日のみの更新にします) 投稿される作品は1パートあたり1300文字ほどの比較的短いものです。それを数十〜数百パート程度書いて物語を完結させる予定です。完結後、全てを一つにまとめた完全版を公開します


元はこちらのアカウント(Knights of Nights: https://slib.net/a/23712/)で途中まで公開していたものを他アカウントで続けて更新していくという形になります。元のアカウントでの更新は未定ですのでご注意ください


よければ最後までお付き合いくださいませ♪


パート1: https://slib.net/93193
パート10: https://slib.net/93350

第1章: 邪なる力、その身に宿して

 と、リンの声にはっとした。そうだ、今は考えごとより戦いだ。私は構え直していた刀を邪妖たちに改めて向けた。
 後方に飛んでいった二匹の鬼火たちはひとまずおいておいて、私は前方に集中した。まだ鬼火は二体いる。追続の突撃に警戒する必要があった。
 右斜め向かいか、左斜め向かいのどちらの鬼火に刃を向けるか迷っていたが、今度は先ほどまでとは違いほぼ同時に、鬼火たちは上方に浮かび上がり、突進を開始しようとしていた。それら二体を私一人で捌ききれないわけではないが、一体の時と比べると大変で、骨が折れる。私は左後方にいたリンに援護を頼んだ。
「リン、左の手前のやつを頼む!」
「ええ、分かったわ!」
 リンは私の声に応じて力強く頷くと、鬼火に向かって一歩前に進み、両手を構えた。手ぶらのリンは、一見すると刀や杖などの武器や攻力は有していないように見えるが、特別な試練を受けた教皇庁の巫女に与えられる、聖なる魔法の力を有していて、それで攻撃する。時には私の刀による打撃よりも大きな威力を発揮するため、支援攻撃としてはとても頼りになった。
「さぁ、いつでも来い!」
 私が自分自身に喝を入れるように一言そう叫ぶと、絶対にあり得ないことだろうが、まるでその声が邪妖に聞こえているかのように、鬼火たちはそれを機に再び突進し始めた。
 二体の鬼火とも、先ほどまで前側にいた私に向かって一点に突っ込んできていた。それを阻止するために突進の最中(さなか)に、リンが白い魔法球を撃ち込み、一体の突撃の軌道を反らそうとする。それは無事に成功し、リンに狙われた一体は私に向かう動線から大きく外れて明後日(あさって)の方向に飛んでいった。
 そしてもう一体は、私が先ほどまでと同じように、ぎりぎりまで引きつけて刀を降り下ろした。刀は、今度は少し浅めだったが、鬼火の身体をするりと斬り裂く。真っ二つにする、とまではいかなかったが、ダメージを与えられぬよりはマシだろう。
 戦いの中、一つだけ先ほどまでとは違うことがあった。私は鬼火の身体を斬ったのを確認するとすぐに、後ろを振り向いたのだ。リンも意図したことが分かったのだろう、私に続けて後ろに振り返った。それはなぜか。今度は始めに相手にしていたもう二体の鬼火たちが突進を開始するタイミングだったのだ。刀を構えて見ると、案の定、最初に戦った鬼火たちはふわりと浮かび上がって、今まさに突進を始めようとしていた。
「そうはさせないわ!」
 リンが声を張り上げ、一体に魔法球を飛ばす。私が一度刀で切り裂き真っ二つにした、一回り小さな鬼火だ。魔法球を食らった鬼火は、突進を始めようとしていたが、その前に分裂して散り散りに消えていった。
「ナイス、リン!まず一匹!」
 そして今度は私の出番だ。まだ一度も攻撃を加えていないので、また分裂後に結合してしまうかもしれないが、初めから行っていた引きつけ戦法を同じように実践した。再び会心の一撃が繰り出され、私は鬼火を真っ二つにした。斬りつけられた鬼火は思っていた通り、再び融合してしまったが、二度も黙って見ているだけの私ではなかった。

よるのないくに3 〜翳ゆ月明の神巫(かんなぎ)〜 パート9

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『よるのないくに』最新作をイメージした小説です。毎日18時15分前後の時間に作品を投稿します。(パート16より、金曜日のみの更新にします) 投稿される作品は1パートあたり1300文字ほどの比較的短いものです。それを数十〜数百パート程度書いて物語を完結させる予定です

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