よるのないくに3 〜翳ゆ月明の神巫(かんなぎ)〜 パート8

こんにちは。R. A.です


このアカウントでは株式会社コーエーテクモゲームス・ガストブランドさんによるゲーム作品『よるのないくに』シリーズの最新作をイメージした小説を公開していきます


毎日18時15分前後の時間に作品を投稿します。(パート16より、金曜日のみの更新にします) 投稿される作品は1パートあたり1300文字ほどの比較的短いものです。それを数十〜数百パート程度書いて物語を完結させる予定です。完結後、全てを一つにまとめた完全版を公開します


元はこちらのアカウント(Knights of Nights: https://slib.net/a/23712/)で途中まで公開していたものを他アカウントで続けて更新していくという形になります。元のアカウントでの更新は未定ですのでご注意ください


よければ最後までお付き合いくださいませ♪


パート1: https://slib.net/93193
パート9: https://slib.net/93331

第1章: 邪なる力、その身に宿して

 しばらく様子を窺っていると、不意に、岩人の邪妖の周囲に四体いた鬼火たちが、私に吸い寄せられるように一斉に近づいてきた。きた、と思って私は改めて戦闘態勢を取った。
 そして、一匹の鬼火がまず動いた。
 鬼火は一度、空中でぴょんと上に跳ね上がったと思うと、私たちに向かってまるで弾丸のように勢いよく突進してきた。しかし、事前に戦闘態勢に入っていた私たちは——鬼火の身体は小さいので少し距離感は掴みにくかったが——造作もなくその攻撃を避わすことができた。
 たが、油断はできない。まだ鬼火は三体もいるのだ。その他の鬼火たちが一斉、もしくは各々に私たちへと突進を食らわそうとしてこないとも限らない。そう思っていると、予想通り、もう一匹の鬼火が先ほどの鬼火と同じように上に小さく跳ね上がったのが見えた。
「まだまだ来るぞ。油断はするなよ!」
 そしてその鬼火も、私たちへと突進を開始した。だが先ほどと同じこと。うっかりしていなければ、まず当たることはない。今度は一発、最初の手土産に反撃を食らわしてやろうかと私は考えた。
 弾丸のように鬼火が飛んでくる。それを待ち構えながら私は目で鬼火を追う。そして、自分の身体の一歩手前ほどまで引き寄せた後、私は鬼火の攻撃を避けつつ、同時に振り上げた右手の鉄刀を降り下ろした。
 鬼火が私がもといた場所に来るより、ほんの少し早く降り下ろされた鉄刀は、勢いよく突進してきた鬼火のちょうど身体の中央付近にフィットするように吸い込まれていった。刀が当たった部分もぴったり剣腹の真ん中あたりだったため、攻撃を避わしながら行った反撃にしてはなかなかの有効打となっただろう。
 降り下ろした刀をもう一度構え直したあと、斬られた後に突進を続けていた鬼火をちらりと見てみると、ちょうど身体が半々に真っ二つになっていた。しかし、それくらいで消滅するほど、やわではないようだ。その半分になった2つの身体は一度ふわふわと宙を彷徨(さまよ)ったあと、まるで旧知の友人を偶然見つけたかのように二つ同士が吸い寄せられていき、ほのかな光を伴って再び一つに結合した。
「やっぱり最下級とは比べ物にならないくらいタフだな…」
 しかし、私たちにとっての光がないわけではない。その鬼火は結合する前のものより一回り小さくなっている。ダメージを与えていないわけではないのだ。もう一度真っ二つにしてやればさすがに消滅するだろう。少なくとも、前に戦った時はそうだった。
「ああ…半妖の力でもあればなぁ…」
 こういう時にふと思う。私にもっと力があればな、と。噂に聞く半妖の力でもあれば、こんな邪妖なんて…。――リンナをもっと、守ってやれるのに。
 だが半妖の力はリスクが大きすぎる。呪われた青い血と混血になり、邪妖と同類になるのだ。そのリスクさえなくなれば喜んで半妖にでもなるのにな、と思ったが、そんな日はこれから先絶対来ることはないだろう。
「アネ!来るよ!」

よるのないくに3 〜翳ゆ月明の神巫(かんなぎ)〜 パート8

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『よるのないくに』最新作をイメージした小説です。毎日18時15分前後の時間に作品を投稿します。(パート16より、金曜日のみの更新にします) 投稿される作品は1パートあたり1300文字ほどの比較的短いものです。それを数十〜数百パート程度書いて物語を完結させる予定です

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