ユメミタ

澪津(302)

多分。ねぇ、
あの日もこんな雨だった
君が居た
息の仕方も雨傘も忘れた
日々の隙間 

ふわふわ、ゆらゆら
まどろみの中でさえも
胸が痛い理由(わけ)

「さよなら」なんて、損な言葉
君に、言えないでしょ?
ほら、そのまま、このまま。
逃げて投げ出しても
この空白(そらしろ)を埋められる
言葉は知らないし
きっと。こんな想いはこのまま。

きっと。ねぇ、
あの日のことは覚えてる
夢に見た  
君とふたり
交わした言葉に栞
掠れた日々の最後(おわり)

「さよなら」なんて、そんな言葉
君に、言えないから 
ほら、このまま、このざま。
吐いて棄てちゃってよ
この焦燥を無しにする
魔法は知らないし
消えた。日々のあの一瞬

愛や恋なんて信じてません
だから心が寒いんです
ありきたりな幸せ忘れて
悲しいことを数えた
なんで忘れるんだ
なんで忘れたんだ 
君も私を笑ってよ

「さよなら」なんて、そんな言葉
君も 言わないでよ
今、このまま、あのまま。
ありきたりな幸せで!
この心音(こころね)を無しにした
呪いは知らないのに
そっか、もう届かないんだ。
言葉を呑んだ、君が。
君は。君に視えないから
もう、今更、今なら。  
ありきたりな言葉も
この最期(おしまい)を無しにする 
奇跡は知らないし
ありがと、さよなら。いなくなれ

ねぇ、ずっと。
こんな想いを、隠した。

ユメミタ

ユメミタ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2019-07-31

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