よるのないくに3 〜翳ゆ月明の神巫(かんなぎ)〜 パート6

こんにちは。R. A.です


このアカウントでは株式会社コーエーテクモゲームス・ガストブランドさんによるゲーム作品『よるのないくに』シリーズの最新作をイメージした小説を公開していきます


毎日18時15分前後の時間に作品を投稿します。(パート15より、金曜日のみの更新にします) 投稿される作品は1パートあたり1300文字ほどの比較的短いものです。それを数十〜数百パート程度書いて物語を完結させる予定です。完結後、全てを一つにまとめた完全版を公開します


元はこちらのアカウント(Knights of Nights: https://slib.net/a/23712/)で途中まで公開していたものを他アカウントで続けて更新していくという形になります。元のアカウントでの更新は未定ですのでご注意ください


よければ最後までお付き合いくださいませ♪


パート1: https://slib.net/93193
パート6: https://slib.net/93303

第1章: 邪なる力、その身に宿して

 教皇庁から立ってきた夜から翌日。邪妖調査のためにも、ちょうど夜に着くように調整して移動してきた私たちは、予定通り夜の間に、教皇庁の北部にある遺跡へと到着することができていた。
 教皇庁が調査中という遺跡の前にたどり着くと、私たちは乗ってきた馬から降りて、その遺跡を仰ぎ見た。
 昨日見た真白い百合のように白い満月に静かに照らされた、石造りの巨大で無骨な建築物は、ずしんと重々しくそこに居を構えている。
「古そうな建物だな…邪妖がうじゃうじゃいそう」
「そうだね、気をつけて行かないと」
 私たちは二人でそう言い合って、遺跡の入り口へと足を踏み入れて行った。


 遺跡の建物の中に入ると、古びた建築物特有の、少しカビくさい臭いを鼻に感じた。
 あたりを見渡すとそこはいかにも古そうな、石でできた遺跡という感じだった。外観と同じく灰色の石造りの壁や床は鈍重な雰囲気を醸し出している。ただ思ったのは、初めは建物を古そうに感じたが、中に入ってよく確認してみると、実際はそこまで古いというわけでもなさそうだった。古い遺跡というと、経年の劣化でところどころにひびができたり欠けていたり、じめじめとしているので菌糸や苔が生えたりするものだが、この遺跡ではそういう様子があまり見られなかったのだ。
 今度は私たちが向かう行き先を見てみることにした。行き先は三方向に分かれていて、正面の大扉と左右にそれぞれ一つずつ、道があった。
「三つ道があるな。どれに進む」
 リンナにそう聞いてみると、彼女は少し考えてから言った。
「とりあえず、真ん中の大扉が開くかどうか試してみましょう」
「そうだね」
 私たちは部屋の中をゆっくりと歩き出す。今いるここは遺跡の最初のホールにあたる部分のようだ。教皇様の鎮座する広間の半分ほどの広さのホールは、想像以上に広く、正面の大扉までたどり着くのに時間がかかった。
 正面にある大扉までたどり着くと、私は両手を使って思い切り押し開けようとした。しかし、扉はびくともしない。内側に(かんぬき)でもつけられているのだろうか、扉は固く閉じられているようだった。
「扉は開かないな。左右に道があるけど…右側に行くとしようか」
「ええ、そうね。もしかしたら、その先に扉を開ける手がかりがあるかも知れないわ」
 私たちはそう言い合って、右側の道に進んで行くことにした。
 右方に続く、細長い道を進んでいく。細長いと言ってもある程度の広さはあり、そこまで圧迫感はない。これなら複数の邪妖が出てきてもなんとか対処できるだろう。
 石の廊下道の少し遠くのほうに、どうやら開けた小部屋があるようだ。まだそこに何があるかは分からないが、そのことだけは分かった。リンの言う通り、例の正面の扉を開ける手がかりがあるのだろうか。とにかく、何かしら見つかればいいと思った。こんな長い道をわざわざ歩いて行って何もなければ骨折り損のくたびれ儲けだ。

よるのないくに3 〜翳ゆ月明の神巫(かんなぎ)〜 パート6

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よるのないくに3 〜翳ゆ月明の神巫(かんなぎ)〜 パート6

『よるのないくに』最新作をイメージした小説です。毎日18時15分前後の時間に作品を投稿します。(パート16より、金曜日のみの更新にします) 投稿される作品は1パートあたり1300文字ほどの比較的短いものです。それを数十〜数百パート程度書いて物語を完結させる予定です

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更新日
登録日 2019-07-30

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