よるのないくに3 〜翳ゆ月明の神巫(かんなぎ)〜 パート5

こんにちは。R. A.です


このアカウントでは株式会社コーエーテクモゲームス・ガストブランドさんによるゲーム作品『よるのないくに』シリーズの最新作をイメージした小説を公開していきます


毎日18時15分前後の時間に作品を投稿します。(パート16より、金曜日のみの更新にします) 投稿される作品は1パートあたり1300文字ほどの比較的短いものです。それを数十〜数百パート程度書いて物語を完結させる予定です。完結後、全てを一つにまとめた完全版を公開します


元はこちらのアカウント(Knights of Nights: https://slib.net/a/23712/)で途中まで公開していたものを他アカウントで続けて更新していくという形になります。元のアカウントでの更新は未定ですのでご注意ください


よければ最後までお付き合いくださいませ♪


パート1: https://slib.net/93193
パート6: https://slib.net/93291

プロローグ

「一人で行くのは大変でしょう。もう一人、巫女を連れてきています。…リンナ、こちらに来なさい」
「えっ?」
 教皇様は突然、私の親友の『彼女』の名を呼び、横に上げていた手を下げる。それと同時に教皇様の座る玉座の裏方から、純白の戦衣(いくさころも)を着た一人の少女がゆっくりと現れた。私は驚いて口に手を当てる。
「リンナ!」
 私は『彼女』の名を呼ぶ。『彼女』もそれに応えてくれた。
「久しぶりね、アネカ。もう…三年ぶりくらいかしら?」
 彼女は頬に人差し指を当てて考える。その昔からの仕草がとても可愛いかった。
「そうだよ、もう三年ぶりだよ。久しぶり!」
 私とリンナはそのまま近づいて抱擁した。彼女の身体は昔と変わらず華奢で、抱いていてもそれがすぐに分かった。抱擁のあと、私は彼女のことをもう一度見つめた。リンナもまた、見つめ返してきた。
 先ほど抱いていても分かったように、すらりとした細身の身体。ブラウンの瞳に、服と同じ真白い髪。そしてなにより目を引いたのは、やはりその可憐な顔つきだった。彼女はこの三年間で成長し、昔の様子とはうってかわって、すっかり大人の女性になってしまっていた。
「ずいぶん…綺麗になったね」
「そうかしら。アネカは昔と全然変わってないけれどね」
 そう言って彼女は笑顔を見せる。
「それは…まだ私が子供っぽいってこと?」
「そういうわけじゃないけれど、アネは今も昔もアネってことかな」
「…よくわからないな」
「それより、騎士の仕事はどうなってるの?ちゃんとできてる?」
「もちろん!まだまだ騎士としては修行中の身だけどね、なんとかやってるよ。リンも立派な巫女になってるようで、よかったよ」
「アネほどじゃないよ、私もまだまだだよ」
「でも、私たちも教皇様に呼び出されるほどになったんだ。それなりの実力はつけてきているのかもしれないな」
 こういう他愛のない会話も三年ぶりだ。
「あっ…」
 今話題に出てきたおかげで思い出したが、傍に教皇様がいることを半分忘れていた。本当はもっともっと話したかったが、私たち二人は教皇様のほうに改めて向き直り、敬礼をした。
「教皇様、それでは任務を承りました。騎士アネカと巫女リンナ、遺跡の調査に行って参ります」
「やはり親友の絆というのは良いものですね…その絆をもって任務を見事成し遂げてください。頼みましたよ、二人とも」
「はい!」
 それから、私たちは教皇様の神殿を後にした。



 彼女たちがいなくなったあと、神話の様子が描かれたステンドグラスから一人、すっかり暗くなってしまった夜空を見上げる。
「――やはり、『彼女』が適任なのですかね…」

よるのないくに3 〜翳ゆ月明の神巫(かんなぎ)〜 パート5

よるのないくに2 〜新月の花嫁〜 公式サイト → https://social.gust.co.jp/shiroyuri/
よるのないくに 公式サイト → https://social.gust.co.jp/yorukuni/

よるのないくに3 〜翳ゆ月明の神巫(かんなぎ)〜 パート5

『よるのないくに』最新作をイメージした小説です。毎日18時15分前後の時間に作品を投稿します。(パート16より、金曜日のみの更新にします) 投稿される作品は1パートあたり1300文字ほどの比較的短いものです。それを数十〜数百パート程度書いて物語を完結させる予定です

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  • 掌編
  • ファンタジー
  • 恋愛
  • アクション
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2019-07-29

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二次創作物であり、原作に関わる一切の権利は原作権利者が所有します。

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