よるのないくに3 〜翳ゆ月明の神巫(かんなぎ)〜 パート3

こんにちは。R. A.です


このアカウントでは株式会社コーエーテクモゲームス・ガストブランドさんによるゲーム作品『よるのないくに』シリーズの最新作をイメージした小説を公開していきます


毎日18時15分前後の時間に作品を投稿します。(パート16より、金曜日のみの更新にします) 投稿される作品は1パートあたり1300文字ほどの比較的短いものです。それを数十〜数百パート程度書いて物語を完結させる予定です。完結後、全てを一つにまとめた完全版を公開します


元はこちらのアカウント(Knights of Nights: https://slib.net/a/23712/)で途中まで公開していたものを他アカウントで続けて更新していくという形になります。元のアカウントでの更新は未定ですのでご注意ください


よければ最後までお付き合いくださいませ♪


パート1: https://slib.net/93193
パート4: https://slib.net/93257

プロローグ

そう言いつつ調子合わせに一拍置いてから、私は邪妖に向かって突っ込んだ。まず狙うのは、私への攻撃を外した真ん中にいる邪妖である。走ってくる私を見て、邪妖は迎え撃つか、攻撃を避けるかまだ迷っているようだ。その数拍の間を私は逃さなかった。
「はあっ!」
 切っ先を邪妖に向けてから、刀を横に薙いだ。研ぎ澄まされた刃と一撃は、柔らかい邪妖の身体を易々と切り裂く。邪妖が一撃で怯んだのを見て、私はもう二撃、刃を叩きつける。それでその邪妖は息絶えた。
 一体倒した後にいとまを持たせぬまま、私は他の邪妖に目をやるためにまわりを一瞥した。するとちょうどその時、私の正面右側の邪妖が飛びかかってきそうなのが視界の端に見えた。
「不意を突いたつもりだろうけど、当たらないぞ!」
 私は攻撃をかわすために、身体を反らしながら移動させる。そして、振り向きざま邪妖を鉄刀で切り裂いた。素早く振り抜かれた刀は飛びかかってきていた邪妖の急所の首元にぶつかり、とたんに蒼い血が吹き出してきた。この邪妖の蒼い血を多量に浴びると人は邪妖化すると言われているが、私はまだそれがどんな様子か見たことがないので詳しいことは分からない。ほとばしる蒼血を避けながら確認すると、邪妖はもう動かなくなっていた。
「あと何体だ?」
 私は残り頭数を確認する。まわりにはもう三体いる。ということは、同じことをあと三回繰り返せばいいだけだ。私は遠目にこちらの様子を伺っている残りの邪妖に向かって刃を構えた。そして突っ走った。
 走りながら刃を振り上げ、邪妖が避ける前に叩きつける。一体倒し、そのまま走り、もう一体倒し、また走り、最後は避けられたが、すぐに捉え直して倒した。
 最後の一体を倒すと、あたりの邪悪な気配は潮が引くように去っていった。
「ふぅ…とりあえず終わりか」
 血のついた刀を振り払い、カチャンと鞘に納める。念のためまわりを確認してみるが、邪妖の姿は見受けられない。ただ、綺麗な白い百合の花が青い血に濡らされて真っ青になってしまっていた。せっかくの美しい風景が台無しだったが、むやみに青い血に触るのは危険だし、任務もあったので、花のことには触れずに先を急ぐことにした。だが、しかし――。
「馬がいないな…どこ行ったんだ」
 今気づいたが、乗ってきた軍馬がいなかった。夢中で邪妖と戦っていて気づかなかったが、どうやら邪妖たちとの攻防で興奮してどこかに走り去っていってしまったらしい。呼び戻すための口笛を二、三回吹いてみるが一向に戻ってきそうな気配はなく…。
「仕方ない…ここからは歩きだな」
 夜の間は邪妖が出るので馬に乗って早急に向かいたいところだったが、こうなってしまっては仕方がない。私はいつ邪妖が出てきてもいいように警戒しながら徒歩で向かうことにした。
「『彼女』と会えるかな…会えたらいいな」
 教皇庁までは、あと少しだ。蒼き百合の(かぐわ)しい香りに包まれながら、私は前へ前へと歩みを進めていった。

よるのないくに3 〜翳ゆ月明の神巫(かんなぎ)〜 パート3

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よるのないくに 公式サイト → https://social.gust.co.jp/yorukuni/

よるのないくに3 〜翳ゆ月明の神巫(かんなぎ)〜 パート3

『よるのないくに』最新作をイメージした小説です。毎日18時15分前後の時間に作品を投稿します。(パート16より、金曜日のみの更新にします) 投稿される作品は1パートあたり1300文字ほどの比較的短いものです。それを数十〜数百パート程度書いて物語を完結させる予定です

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