よるのないくに3 〜翳ゆ月明の神巫(かんなぎ)〜 パート1

こんにちは。R. A.です


このアカウントでは株式会社コーエーテクモゲームス・ガストブランドさんによるゲーム作品『よるのないくに』シリーズの最新作をイメージした小説を公開していきます


毎日18時15分前後の時間に作品を投稿します。(パート16より、金曜日のみの更新にします) 投稿される作品は1パートあたり1300文字ほどの比較的短いものです。それを数十〜数百パート程度書いて物語を完結させる予定です。完結後、全てを一つにまとめた完全版を公開します


元はこちらのアカウント(Knights of Nights: https://slib.net/a/23712/)で途中まで公開していたものを他アカウントで続けて更新していくという形になります。元のアカウントでの更新は未定ですのでご注意ください


よければ最後までお付き合いくださいませ♪


パート2: https://slib.net/93215

プロローグ

 かつて、世界は平穏に包まれていた。暖かい陽光の差す、平和な世界。
 しかし、突如起こった妖魔と聖女との『聖戦』により、世界の様相は一変してしまった。
 日の光が差し込む昼の間は人間が活動し、暗闇の()の間は邪悪な化け物、邪妖たちが跋扈する暗黒の世界。
 邪妖たちは世界各地に現れて、人々を襲った。幾人もの人間が死に、時には邪妖の青い血を浴びて人間が邪妖と化した。人々は悲しみに暮れ、絶望した。そして、皆口々にこの世界を揶揄してこう言った。――邪妖によって夜を奪われた真黒(しんこく)の地、『よるのないくに』と。
 そんな世界に一筋の光――救世主とも呼べる存在が現れた。教皇庁と呼ばれる、邪妖対抗組織である。
 教皇庁は邪妖に蹂躙されきった世界を憂い、各地に騎士たち、『エージェント』を派遣し、事態の収拾を図っていた。それは、教皇庁本部よりはるか東、極東の地にも例外なく行われたのである。
 物語はその極東の地で、一人の騎士が派遣されたところから始まる――。



 もといたところからどれくらい旅をしてきただろうか。もうあたりは太陽も沈む頃で、黄昏色の夕日が山から半分ほど顔をのぞかせている。気温も昼間よりだいぶ下がって肌寒くなってきた。
「ふぅ…あと少しか」
 乗っている馬の横腹を軽く蹴りながら、私は一人呟いた。馬はそれに応えるように、ぐんぐん前へと進んでいく。前方の少しいったところに、小さく盛りあがっている一つの峠が見えた。
 もう全体の三分の二以上は踏破してきただろう。目的地まではあと少しだ。
 この先の峠を一つ越えたところに大きな草原がある。そこには白い百合の花が咲き乱れてとても素敵な場所だ。そこをあと少し過ぎたところに目的地はある。
 ――教皇庁、極東支部。通称教皇庁。とても大きな建物が草原を越えたところに建っていて、極東各地のエージェントたちの統率を司っている。私たち騎士にとっての本拠地である場所。邪妖に困ったらここに頼むのが本筋だ。ちなみに本部は遠い西方のどこかにあるらしいが、私は見たことがない。
 その教皇庁の長が教皇様だ。私は今回、その教皇様に召集されて、教皇庁に向かっている。教皇様に呼ばれるなんて、今まで数回しかない。しかもそのほとんどが何か特別な用件でだった。例えば、新種の強力な大型邪妖が見つかって、その調査のために最先任要員として派遣されたり、騎士たちに与えられる特別勲章の授与式への立ち会いなど。…今回もまた、いつもとは何か違うことがあるような気がした。
「この峠を越えれば…」
 馬はもう峠の始まりあたりまで差し掛かっていた。この峠がなかなか急勾配で大変だ。数時間も連続して走らせていたせいか、馬の速度もみるみるうちに落ちていった。教皇庁まで足がもてばいいけれど。
 先ほどまでより、ゆっくりとした速度で馬は急な坂を駆け上がっていく。一歩一歩踏みしめるごとに私の乗っている馬と峠の頂上との距離が近くなっていく。あと少し…あと少し…。

よるのないくに3 〜翳ゆ月明の神巫(かんなぎ)〜 パート1

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よるのないくに3 〜翳ゆ月明の神巫(かんなぎ)〜 パート1

『よるのないくに』最新作をイメージした小説です。毎日18時15分前後の時間に作品を投稿します。(パート16より、金曜日のみの更新にします) 投稿される作品は1パートあたり1300文字ほどの比較的短いものです。それを数十〜数百パート程度書いて物語を完結させる予定です

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