生きようとしなくていい
生きようとしなくていい。こんな朝でも、来て欲しくないひとはいるのよ、たぶん。
駆け抜けたくはないけれど、ふわふわを装って皮肉。なんにも知らない。それなのに行き先に生動感。誰かが教えてくれたわけではないけれど。
なにかが見えていたことを知っても、決して誰にも言わない。理解されようともしないカタルシス。
屋上が空に一番近いなら。
空に一番近いのが悲しみなら。
漠然と愛せるものならば。
小さな決心を守れるものなら。
それでもまだ弱くても、愛するゆえの弱さなんだって思い返せるなら。
さみしいと感じたから、まだ誰かを感じていた。
薄いブルー。まだ足元が脆弱で。脆さすらも広さをどこまでも知らなくて。なのに行き先がおおよそ想像できる限りには見えすぎてしまって。
生きようとしなくていい。こんな朝でも、あこがれてしまう美しさだなんて。
生きようとしなくていい
作者ツイッター https://twitter.com/2_vich