自由の為に銃を捨てた十九歳

今年の三月に高校を卒業した
自宅で浪人することにした
それは一つの理由が存在したから
僕は自分と向き合いたかった

今までずっと母親に感謝した
きっと優しさに依存した
でも何処かには父親が存在した
僕は気付かれぬよう頭を下げた

十八歳を捨てた誕生日に悔やんだ
もう大人なんだ ふと周りを見ると
友達は煙草が吸えると嬉しがった
やっと大人なんだと 自由になれると

未来の四月に詩集を出版したい
それまでどうか描き続けたい
いつか死ぬことを知っているなら
僕は人生で足掻き続けたかった

これまでずっと世界に安堵した
きっと生温い場所だった
でもこの先には社会が存在した
僕は気付かれぬよう銃を捨てた

十九歳を捨てる誕生日が来るんだ
本当大人なんだ ふと周りを見ると
友達はビールが飲めると酔っ払うんだ
ずっと大人なんだと 十を捨てると

未来の全ての為に何が出来るんだ
今度は僕らなんだ ふと遠くを見ると
夢は無数に隠れても確かにあった
ずっと心臓に誓った 生きて行こうと

自由の為に銃を捨てた十九歳

自由の為に銃を捨てた十九歳

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-07-22

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