師走、霙とバス停前

劈くような痛覚が

おもむろに皮膚と造成記憶に

蕩けるように融け出す

時刻表が整列を睨むと

人はことばを失い始める

無言でバスを待つだけの

このひとりのひとりだけの時間が

時のわからないところに連れていってくれる気がして

長雨と雪の狭間のように

特別な過去は鮮烈なまま

脳細胞に永住する

師走、霙とバス停前

師走、霙とバス停前

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-07-20

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