師走、霙とバス停前
劈くような痛覚が
おもむろに皮膚と造成記憶に
蕩けるように融け出す
時刻表が整列を睨むと
人はことばを失い始める
無言でバスを待つだけの
このひとりのひとりだけの時間が
時のわからないところに連れていってくれる気がして
長雨と雪の狭間のように
特別な過去は鮮烈なまま
脳細胞に永住する
師走、霙とバス停前
劈くような痛覚が
おもむろに皮膚と造成記憶に
蕩けるように融け出す
時刻表が整列を睨むと
人はことばを失い始める
無言でバスを待つだけの
このひとりのひとりだけの時間が
時のわからないところに連れていってくれる気がして
長雨と雪の狭間のように
特別な過去は鮮烈なまま
脳細胞に永住する
師走、霙とバス停前