詩作という意思表現について

詩作という活動は本来

誰かのため

自分のため

そういった対象や

目的をすべて払拭した

自分の頭から半自動的に構築される

紡がれる

防衛機制的な何かなのかもしれない

私は考えて詩を書かない

その時、その時に浮かんだ景色

あるいは景色と言葉の無意識的反芻が

心の彩管を走らせる

ヴァレリーのように詩を書きたい

中也のように詩を書きたい

朔太郎のように詩を書きたい

ボードレールのように詩を書きたい

リルケのように詩を書きたい

宮沢賢治のように詩を書きたい

詩は遺言だと云う人も中にはいるだろう

詩は高尚だと何かと持ち上げたがる人もいるかもしれない

だが、私はそうはおもわない

私にとっての詩というものは

心臓の静かな慟哭だとおもう

独白だとおもう

いつまでも、静かに頬を伝うとおもう

きょうも 明日も 明後日も

臓の表面に露が零れ落ちる

詩作という意思表現について

詩作という意思表現について

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-07-13

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