宵待草。

yuki.y 作

今年の梅雨は梅雨らしい梅雨。しとしと雨が続き七月も半ばなのに梅雨寒が続いている。暑いのが苦手な私にとっては少し得をした気分ではあるけど、青空や星空が恋しい今日この頃。

数日前はきれいな夕焼けになった。キッチンの小窓が橙色に染まり三日月が見えるかもと二階のベランダに急いだけどやはり見えない。明日の晴れを少し期待したけど、朝、目が覚めたら雨の音が聴こえていた。

7月3日の新月から一度も月を見ることはない。雲の隙間すらできずに今月は月を見ることはできないかぁと落胆。

昨日、7月12日も朝から梅雨寒の霧雨。長袖のカーディガンを羽織りちょっとため息をついた。乾かない洗濯物も水分を含んだまま重い。

午後になると霧雨は弱くなり空は少しずつ明るくなったけど、橙色の空もなく日は沈んだ。今夜も月は見えそうもない。新月から10日近く半月を過ぎ17日の満月に向けて満ちつつある頃だろう。ふと二階のベランダから夜空を見上げた。雲の隙間から半月を過ぎた月が顔を出していた。で、で、出た!

久しぶりに見る月に吸い込まれそうだった。しばらくするとゆっくり雲に覆われ姿を隠してしまった。たった数分でもお月様に会えて嬉しかった。

宵待草

待てど暮らせど 来ぬ人を
宵待草の やるせなさ
今宵は月も 出ぬそうな

暮れて河原に 星一つ
宵待草の 花が散る
更けては風も 泣くそうな

竹久夢二

こんな古い歌を口ずさみ、お月様に会えた嬉しさの中で眠りについた。

宵待草。

宵待草。

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2019-07-13

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