十九歳

十九歳

   







刹那に 完全な結晶が生まれる ぎこちない指の先端が 辿ることができない蒼白 発熱する形容不可能な12月 



偶発の幻



歩き出そう 

あの記憶だけを携えて 

あのぬくもりだけ掌に残して

日々を塗り替えずに 

忘れるのではなくて 

いつかへ眠らせておく

季節は駆け出してくれる 

時間はとても優しくて

わたしを待つ




  

十九歳

作者ツイッター https://twitter.com/2_vich

十九歳

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-07-09

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