19年目の遺言

嗄鳥鳴夏

この先の行方も 太陽の破片も
僕には必要ない 空気と詩と心さえあれば
この世界の大体は 存在意義は無い
いつかは忘れてしまう意思を
覚えている理由は何も無い
道端に砕け散った石を
蹴りつけた後踏み潰した
僕は今気付いてしまった
生きているのは気まぐれだ
決して臆することはない
動向を憶測することもない
ただ風が吹くように何処かへ行くだけ
やることを終えたら消え果てるだけ

あの憂い葛藤も 複雑な過去も
僕には必要ない 言葉と今と君さえあれば
この人生の大体は そんなに意味はない
いつかは死んでしまう者を
怯えている理由は何も無い
宇宙に砕け散った星を
掻き集めた後握り締めた
僕に二度と手を差し伸べるな
泣いていたのは気のせいだ
消して浮かぶものは無い
今後を憂鬱するものもない
ただ坂を下るように何処かを目指すだけ
遺言を渡せば死んでしまうだけ

19年目の遺言

19年目の遺言

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted