鈴木家ー三日目の泥棒ー
一日目
田舎町に古い造りの日本家屋。かわら屋根の木像二階建て、広い庭のあるテニスコートほどの面積を誇る大きなお屋敷。家に知らぬもののハンカチ。そしてベランダに誰もしらぬ履物が両足並べて綺麗においてある。屋内に侵入者の形跡、泥の後と足跡。大雨の日が仇となる。盗人入るも、騒ぎを聞いて庭から退散。警察に通報。
二日目
夕方となると家に憎しみが渦巻いた、昨日の騒ぎの犯人は見つからず、警察はお手上げ。両親の喧嘩は些細な事で、トイレットペーパーが切れていたのを旦那がかえただのかえなかっただので大通りを隔てた隣家に響き渡るほどの怒声が響く。浪人二年医大志望の次男はプラモデルを組み立てる。我が家には防犯の意識が足りないと家族会議。仕事帰りの大黒柱、鞄からガラス用防犯フィルムをはりつける。深夜までつづく防犯意識は、一家の皆が眠りについても続いた。
三日目
打って変わっての静けさ。紅一点美女のご息女が誕生日、しかしあるものが盗まれた。静けさのせいだろうか?昨日の騒ぎはあってないようなものだ。ところがどっこい両親の財布は盗まれた。翌日騒ぎになるがやっぱり盗人だ、我が家は飽きやすいとお手伝いの老婆を巻き込んでの犯人捜し、犯人はやはり盗人だということになる。
四日目
羽振りのいいご息女は高校の友達と深夜の繁華街でどんちゃん騒ぎ。化粧をして、身分をいつわり、朝帰り。
鈴木家ー三日目の泥棒ー