らしさ

フッツ

猫が寝てる。

ちょっと離れたところで寝てる。

明らかに小さい空き箱の中に
身体をぎゅうぎゅうに押し込んで
寝てる。
多少、はみ出してるけど構わない
だいたい入っていればいいらしい。

猫は大ざっぱだけど、距離には敏感だ。
だから、丁度いい場所を見つけるのが
凄く上手い。
手を伸ばしても届かないけど
常に存在を感じていられる
そういう場所に彼女はいつもいる。

絶妙な距離を保つ事で
お互い随分 気が楽になった。
そして気楽さは、そのまま信頼へと変化していった。

これは4年かけて完成した
猫と僕のスタイル。
でも、まだ僕らの間には
説明のできない空白が結構ある。
その空白を「埋め尽くさない」という約束を
この間、何となくさせられた。

何となくってところが、猫らしかったな。

らしさ

らしさ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
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