恋のキューピッドは非リア充2

どうすればリア充になれるのか?

少なくとも恋愛相談ではなれないらしい。

「良い人」で終わりだ。

"彼女が欲しい"
世界の男性共通の問題だ。
俺も分からない。
正直知りたい。
「なぁ俊、どうやったら彼女出来るんだよぉ?」
困った問いだ。
って言うか俺が聞きたい。
「知らね」
そう無愛想に返した。
他に方法があればそれを取っただろうが思い付かなかった。
「オイオイ、らしくねぇなぁ恋愛のスペシャリストが」
「いつそんなポジションに俺はなったんだ?」
「大分前から」
学校共通の答えだ。
恋愛経験無くてもそう位置付けられた自分が悲しい。
「あぁ……そっすか」
「なぁー、おーしーえーろーよー!」
「無理! 他の奴に聞け!」
「何でだよー? 友達だろー?」
どう返答すれば良いのか分からなくなる。
「まぁ頑張れば良いんじゃね?」
「随分抽象的だな…………お?」
目の前の背の高い女子生徒が真っ直ぐこちらへ進んでくる。
「あぁ……こいつはそう言うことだな?」
諦めてため息をつく。
「私、3年C組の笹谷って言うんだけど……高城くんだよね?」
女子から声を掛けられるのは良くあることだがこういうのが大半だ。
「分かりました、取り敢えず立ち話はアレなんで座れるとこにでも」
「おー、仕事頑張れよ」
職業にした覚えはない。
隣の五月蝿い友達を軽くどついて結局"仕事モード"に切り替えた。

恋のキューピッドは非リア充2

恋愛経験無くても相談は出来るなんて思ってもいなかったが……

それで恋愛の機械が減ってるなら皮肉だよな。

恋のキューピッドは非リア充2

恋愛相談のプロ扱いを学校中から受ける 高城俊。 彼は恋の悩みを手っ取り早く解決する。 彼の悩みは恋人がいないことだが。

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-10-18

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