高校最後の君との恋

月山 作

 春休みも終わり新しく三年になり始めての始業式の日、僕はいつも通り七時に起きて学校の用意をし、八時前の電車に乗った。一人暮らしで弁当を作っている暇がないので、いつも通りに学校近くのスーパーで昼ご飯を買ってナイロン袋を手で持って学校の校門を通りそして憂鬱な学校が始まるのだ。
 朝からクラスが賑やかだ。そして横の席の女の子が、
「転校生が来るんだって!」
それを聞いて僕はちょっと喜んでしまいそしてチャイムがなり先生が入ってきた
「今日から転校生が来ます」
するとクラスがものすごく賑やかになりクラスのみんなはから「男の子かな?女の子かな?」
と聞こえてきた。
ガラガラと扉を開ける音が聞こえみんなが転校生を見た。すると、黒髪のセミロングでそこそこ身長の高い清楚系の女の子が入ってきた。クラスの男子たちは
「すごく可愛いー」 
という声がちらほらと聞こえてきた。しかし僕は違った。その子を見た瞬間思わず声が出そうになった。実は、その子は僕の小さい頃からの幼馴染で小学校の時は結構遊んでいて、親同士も仲が良く良くどっかに行くほど仲のいい友達だった。
「はい美月さん自己紹介を」
「はい。山城美月です。〇〇高校から来ました。高校ではバレーをしていました。よろしくお願いします。」
「じゃあ、美月さん二列目の後ろから二番目に座ってください」
席は僕の横だった。そして美月は僕の顔を見ると微笑み手を振ってくれた。久しぶりの再会で僕もちょっと嬉しかった。
 昼休憩になると他のクラスの子たちが僕達の教室に来て美月の周りにもものすごく人がいっぱいいた。
 「前の高校では彼氏とかいたの?」
「ううん私小さい頃から好きな人がいるの。」
「え〜ロマンチック〜」
などの声が僕の耳に聞こえてきた。そして僕は友達とお昼ご飯のパンを食べながら友達と話をしていた。
「あの子むっちゃ可愛いよな」
「う、うん」
「俺あの子狙っちゃおうかな」
「全然ありだと思う。あいついいやつだし。」
思わず口が滑ってしまった。
「え?あの子と知り合い?」
僕は慌ててその事を隠すため嘘をついた。
「う、ううん全然知らない子だよ普通にいい子そうだなっておもったから。」
「あーね今日一回話してみよ」
そんな事をいいながらそいつは今日一回も話をしなかった。
放課後、僕はいつも通り友達と電車で帰っている途中友達もあの転校生の事を可愛いと言っていた。美月も同じく電車で早速友達ができ一緒に帰っていた。僕の家までは電車を一回乗り換えて一駅後だ。美月も同じ電車に乗っていたしかも降りる駅も一緒だった。僕はその後おばあちゃんの家によって二時間だけ塾に行ってから家に帰った。
そして家に着き、家の横に自転車を止めると普段見ない自転車が一台止まっていた。玄関に入ると見たことのない靴もあり中に入ると美月がいた。僕はビックリし、
「な、なんでここにいるの?」
すると僕の家に来ていた母が
「今日からここで美月が住むことになったの」
 すると美月が
「びっくりしたでしょ?これからよろしくねー」
僕は驚きを隠せなかった。
 そして僕は風呂から出た後美月と話した。
「なんで今頃転校してきたの」
「私の将来の為に上京してきたの。」
と美月は真剣な顔をして言った
そして朝、僕はいつも通りに用意をし、学校に美月と一緒に向かった。駅に着くと友達が
「え!?あの転校生と知り合い?」
「実は、幼馴染で。」
「えーいいなぁー俺勇太よろしく!」
すると美月は、
「うん。よろしく勇太くん」
僕の友達は天に召されたかのような顔で喜んでいた。
そして学校に着くと、美月はカバンの中から弁当箱を出し僕にくれた。
「今日弁当作ったから」
そして僕は
「あ、ありがとう」
昼休み、僕が珍しく弁当を持ってきていた事を見た友達は
「珍しく弁当作った?」
僕は美月との関係がバレてはいけないと思って
「いや、今日お母さんが珍しく家に来たんだよ」
 そして、僕は美月の作った弁当を残さずしっかりと食べた。
 放課後僕は友達と遊ぶ約束をしていたのでみんなでボウリングに行った。すると女子の中に美月がいた。その時に僕は
「弁当美味しかった。また作ってよ」
 すると、美月は少し頬を赤らめ「また作るよ!」と喜んで言った。
八人で来ていたので四人づつに分かれたらたまたま美月となった。この関係をバレたくなかったのでちょっとぎこちなかった
 ボーリングも終わり解散しようとすると女の子が
「美月って家どの辺なの?」
すると美月は
「〇〇駅の近くだよー」
「じゃああいつに送ってもらったらいいじゃん!」
そして僕達は家まで一緒に帰った。帰り道僕達はこれからこの関係をみんなに言うのか話をした。美月は話してもいいと言うが僕は内心ちょっと嫌だった。
理由は特にないがちょっと気まずくなりそうだったから。
 そして家に着きいつも通り美月とご飯を食べ風呂を入り寝た朝になると美月は弁当を作ってくれていた。
「これから弁当私が作るよ」
僕はとても嬉しかった。そして学校に行った。今日は二、三時間目は僕の嫌いな授業だった。美月が他の男子と楽しそうに話しているのがちょっと嫌だった。その時に僕は美月の事が好きなのかとちょっと思っていた。そしてお昼、美月から一通のラインがきた。
「明後日日曜だし買い物行かない?」 
 僕はとても嬉しかった。そして「うん、いいよ。ちょうど服見たかったんだよね」
と送った。とても楽しみだった。
 そして日曜日朝美月に起こされ電車で十駅先のショッピングモールまで来た。
「今日私の服も見てねー」
「あ、うん全然いいよ」
僕はとりあえずいつもの服屋に入り美月にコーディネートしてもらった。しかしこの楽しい時間はそう長くは続かなかった。
僕の服と美月の服を買い家に着き美月と一緒にホラー映画を観る事になった。映画を見ることになった美月はとても楽しそうに映画を見ていた。
 そして、ホラー映画も終わりもう十一時だった。僕は
「あ〜〜、終わった。もう十一時か。」
すると美月は
「はぁ〜〜」
と眠たそうに言った。 
「じゃあ明日も学校だしもうそろそろ寝るか〜」
「え?ちょっと!」
「ん?」
「私一人で寝るの?」
「いや、、一人ってお前もう笑高三だろ?」 
「部屋もあるんだし自分で寝ろよ笑」
「いや!だって今怖いの見たじゃん!」
思わず僕は笑って言った。
「いや、笑子供じゃないんだからさ、俺明日学校だしもう寝るぞ」
「どうすんの?夢に出たら。」
「夢に?いや、別に知らないよ大人なんだから〜」
「わがまま言うなよ〜」
「やーだ」
「嫌だってじ、じゃあどうすんだよ」
「一緒に寝る」
「い、一緒に?」
「俺のベットでか?」
「うん」
「シングルベットだぞお前笑」 
「くっつけば入るよ!」 
「じゃあいいよ早く寝るぞ!」
そう言い僕は美月と一緒に寝る事になった。いつも狭く感じるベットが少し広く感じ僕にとっては最高の夜だった。
 朝になるともう美月はキッチンで弁当を作ってくれていた僕は用意をして美月と一緒に家を出た。
 五月になり、気温も比較的暖かくなりすごく過ごしやすい。
学校もある程度グループができ朝学校に行くと、机の周りを囲んでいる人たちもいる。周りのみんなもクラスになれたようで男女の仲も良い。僕ももう普通に学校で美月と話すようになった。
 そして、朝のホームルームで先生が席替えをすると言った。僕はこのまま美月とずっと横が良かったが現実はそう上手くいかない。そしてあみだくじの真ん中に僕の名前を書き美月は左のほうに書いた。そして運命の席替え発表が始まった。次々と席が埋まりいよいよ次は美月の番だ席は一番左の後ろから二列目だった。まだ美月の後ろが空いていたので僕は心の中で願った。そして次は僕の番だった。
先生は三十一と言い急いで番号を探した。すると、僕の願いが届いたのか美月の後ろだった。
僕は嬉しさのあまり思わず声を上げそうになった。机の中の本と荷物を持ち僕はあの席に向かった。そしてチャイムがなり、
席の近い子同士は喋ったり、前の席で怒っている人もいた。僕は美月と喋っていると横の席の美月の友達が僕に話しかけてきた。
「最近、美月と仲良いよね。」
「実は付き合ってるんじゃない?」
 僕はおどおどしながら、
「い、いや付き合ってないよ」
「じゃあ美月の事好きでしょ?」
 すると、美月も振り向いて僕の事を見た。
「うん。普通に好きだよ。」
「えー!?じゃあ美月の好きなの!?」
「逆に嫌いな理由ないじゃん」
 そして、チャイムがなり授業が始まった。
その時美月はちょっと嬉しそうな顔をしているのが見えた。
 
〜僕高校最後の夏〜
 七月の第一土曜日、梅雨も明け、ちょっと蒸し暑くなり、半袖を着ている人がちらほら見え、僕も家では半袖だ。美月もタンクトップに短パンを履いていた
「もうそろそろテスト期間だね」
僕はすっかり忘れていた
「そーいえば美月って勉強できるの?」
「まぁ、それなりにできるよ」
「クラス順位は?」
「この前は三位だった。」
この時いつもテスト勉強の時に悩まされている悪魔から解き放たれたかのように感じた。
「俺に勉強教えてくれない?」
すると、美月は嬉しいそうに、
「うん!いつでも教えるよ!」
そうして僕達は夏休みに向けてテスト勉強を一緒にする事になった。そして月曜の放課後
「あのさ、美月今日勉強教えてくれない?」
「いいよー家でする?それかどっかに行く?」
「どっちでもいいよ」
「じゃあ!放課後駅の近くの喫茶店行こー!」 
それを聞いていた美月の友達が
「美月ー私にも勉強教えてー」
結局僕の友達も来て四人で喫茶店にきた。最初はみんな勉強をしていたが一時間もすればもうみんな話をしてた。
「美月もう学校には慣れた?」
「うん!みんなが親切にしてくれているから学校が楽しいよ」
そう思えば俺も最近学校が楽しくなっている。
「結構男子に告白されたんじゃない?」
「いやいや、そんな事ないよ」
「何人に告白されたの?」
僕もちょっと気になってしまった。
「六人ぐらいなぁー?」
「いいなぁー!私も来ないかなぁー」
「やっぱりまだあの人の事が好きなの?」
「う、うん」
美月はちょっと照れながら言っていた。
そんな事を言っていたらもう七時だった。
「もうこんな時間かもう帰るか」
そう言い僕達は喫茶店から解散した。そして毎日家で美月と勉強し、とうとうテスト当日僕は美月に教えてもらったから自信はいつもよりあった。そしてテストが終わった。思いのほか手応えはあったこれが終われば夏休みという喜びとテストが返ってくるという憂鬱でちょっと変な気分だった。そして、テストが返り順位が発表された。美月は今回クラス一位だった。僕に勉強を教えていたのに前より学年順位を上げていてびっくりした僕もクラス五位で一学期か終了した。
 夏休み一日目僕は特にすることがなく家にいてた。美月も朝はいなかったが昼から家にいてて何かしらそわそわしていた。
「美月どうした?」
「いや、私明後日実家に帰ろうか迷ってるんだよね」
「帰ったらいいじゃん」
「あのさ、お願いなんだけど」
あの時俺にテストを教えてくれたのでお願いを聞いた。
「一緒に実家に帰ってくれない?」
「あ、全然いいよ、久しぶりに会えるし!」
 そして二日後僕達は飛行機で美月の地元のロシアまで向かった。一日以上のフライトで疲れやっと美月の家に着きドアを開けると美月のお母さんが待ってくれていた。
「久しぶりねぇー寒いでしょ?さぁ入って入って!」
「お久しぶりです!お邪魔しまーす」
僕が美月の家に行ったのは六年ぶりだった。リビングにいると美月の弟がいた。
「おー!大っきくなったなぁー久しぶりだな!」
 すると、美月の弟は
「久しぶりだな!今日泊まってくの?」 
「うん!三日間お世話になるよ!」
そしてある程度荷物を降ろしていると、美月からラインがきた
(五時にレビィの噴水の前に来て!)
 そして僕は初めてのロシアで迷子になり五分遅れて噴水前に着いた。
「ごめん電車わからなくて遅れちゃった。」
噴水の近くのベンチで読んでた本をカバンの中に入れ、
「もう!遅いーすごく待った。」
「ごめんごめん」
「むっちゃ寒いし、凍え死んだらどうすんの?」 
「それはだめ笑」
「彼氏にドタキャンされたみたいですごい寂しかった。」
僕は思わずドキッとした。
「手温めて?」
そして美月は僕の手を握った。
「暖かい。」
「冷たいでしょ?じゃあ行こ」
そして近くのショッピングモールまで歩いた。
「ほんと今日寒いね」
「そうだねー」
「あ!あれやりたい!」
「なに?」
「なんか彼氏のポケットに一緒に手入れるやつ。」
「いいよ。」
「まぁ、彼氏じゃないけどね」
と微笑みながら僕のポケットに手を入れた。
 すると、僕のケータイが鳴った。
「ケータイ鳴ってるよ?出なくていいの?」
「うん、大丈夫だよなんで?」
「いや、別にこんな時間に電話って誰なのかな?って」
「まぁいいや、行こ」
そして僕達は服屋に入った。
「可愛いのがいっぱいだね」
「そうだねー買ってあげるよ」
「あ!これ可愛い!」
と、言い小走りでそこまで行った。美月は手を僕の方に伸ばしながら次々と服を見た。
「これも可愛い!」
そして、服を取り自分の方に向け
「どう?似合ってる?」
「うん!むっちゃ似合ってる」
「あっちも行ってみよう!」
そう言いながら次男子服のところまできた。
「あ、メンズ物もあるよ!選んであげる」
そして美月は服を取り僕の方に向けた。結局服は買わず外に出た。もう暗くなり人通りも少なくなった。
「もう、人少なくなってきたね」
「そうだね」
「あ!せっかくだから記念に写真撮ろう!」
そう言いロシアの雪景色を背景に写真を撮った。
「撮った写真あとで送るね」
「ありがとう」
「あの変な顔の写真も送るね」
「あ!私あれ乗りたい!」
指を指した先には観覧車があった。
「いいよ!俺も乗りたかった」
美月は嬉しそうに僕の手を引きながら
「じゃあ行こう!」 
そして階段を降り長い道を歩いた。
「ここの結構寒いね、」 
「そうだよね。さすがロシアだよ」
「でも、手は暖かい。」
振り向いた美月の顔を見て僕はこの時彼女が好きだと確信した。
そして観覧車に乗った。
「とても夜景が綺麗だね。」
「しかもカップルがいっぱいいるね。」
「すごいね。今日は何か特別な日なのかな?」
「そうかもしれないね」
そして、美月は何か言おうとした。
「あ、あのさ前から気になってたんだけど好きな人とかいるの?」
突然聞かれたので僕は思わず
「い、いないよ、」
すると美月は残念そうな顔をしていた。
「私昔からずっと好きな人がいてこうやって一緒に観覧車に乗るのが夢だったんだ。」
「じゃあ俺なんかでよかったの?」
「うん。だってずっと好きだったもん。」
僕はこの時本当の気持ちを伝えようとした。
「実は俺も美月の事ずっと好きだったんだ。」
すると美月はとても嬉しそうに
「ほんとに?」
「うん、」
「だから俺と付き合ってほしい」
すると美月は笑顔で
「もちろん!」
そして始まった。僕達の恋は。

〜高校最後の出来事〜
 僕たちの忘れなれないロシア旅行も終わり夏休みも終盤にかかり僕達は家にいた。時差ボケで二人とも朝起きる時間がいつもより遅かった。僕は美月より早く起きたのでお昼ご飯を作る事にした。作っている途中に美月が寝室から来て一緒にご飯を食べた。
「今日夜、祭り行く?」
すると美月は嬉しそうに、
「うん!行く!」
そして、僕達は地元の夏祭りに行った。別に隠す事なく手を繋いで屋台を回ったりした。その時前から男女のカップルが来た。よく見ると僕の友達と美月の友達だった。
「え?なんで二人が一緒?」
すると、友達は
「実は付き合ったんだよね」
僕はとてもびっくりした。なぜならこの二人がそもそもどのような経緯で付き合ったのかと思った。そして友達も
「なんで二人が一緒なの?」
俺たちはロシアであった事と二人の関係を言った。
「え〜〜!同棲してたの!?」
「まずそこが驚きだわ」
「なんで今まで黙ってたの?」
「特に理由とかないけど言わなくてもいいかな?って思った」
「いいなぁ〜私たちも一緒に住みたい!」
そんな事などを話しながら結局ダブルデートになった。高校最後の夏、僕は、美月と一緒に祭りに行けてとても嬉しかった。
そして二人の頭上には綺麗な花火が上がった。 

高校最後の君との恋

高校最後の君との恋

  • 小説
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  • 全年齢対象
更新日
登録日 2019-06-10

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