ハナ

渡逢 遥

日々の明滅 木々の整列

意味を轢いてく

あなたは視覚世界200度の左端と右端を

飽きず眠らずインターバル

わたしはそんなようすのあなたを

貶したり嘲ったりしたいと思うことはなかった

なかったよ

すこし冷え込んだ 冷え込んだかな

木造旧校舎の雨漏りが

だれかの心音のように谺する

錆びたバケツに溜まったとき

飽和した感情は行き場をなくして

廊下に零れて吐息が漏れる

しとしと しとしと ひとしおに

しとしと しとしと しとしとと

いえない夜を抱いてゆく

ハナ

ハナ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
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