早朝徘徊

さわやかろっく
ふくしょう

徹夜明け
意識が朦朧としている中で
眺めた朝日は本当に綺麗だった
反面 僕は本当に汚かった

あんなこともあったなあって
馬鹿みたいに悔しがって
見上げればまだ月はあるのさ

これから何が待ってるかなって
馬鹿みたいに不安がったって
気付いたら時間は経ってるのさ

偶然にも
さっき昔の写真を見つけたんだ
笑った君は本当に綺麗だった
反面 僕は本当に汚かった

あんなこともしてみたいなあって
馬鹿みたいに夢見たって
気付いたら取り返しはつかないのさ

スマホ片手にヘッドフォンつけたって
もう僕は何も守れないんだって
プライド以外の何者もさ

皮肉にも
ふらふらな僕は何もしていないんだ
あの爺さんも昔苦労したんだろう
新聞配達兄さん ご苦労さん

心臓がバクバク高鳴ったって
勢い任せで賢者になったって
どうしても忘れたくないものがあるのさ

ちゃんとした形にはならなくたって
もう君に二度と会えなくたって
僕や君が死ぬ前に伝えたいのさ

早朝徘徊
あの頃は僕は本当に楽しかったんだ
だけど君はとっくのとうに忘れたろう
でもそれは紛れもない君のおかげなのさ

僕は今にも寝そうなこの頭で
どうしても何かを言いたかった
そしてどうしても今を変えたかった

まあ 言いたいことは分かるだろ
完全に忘れたって腐っても人間だろ
でもどうしても忘れたって言うんなら
もう戻れないお前らに 中指を
二度と戻れないように俺に対しても 中指を

早朝徘徊

早朝徘徊

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-06-05

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