未完成(クトゥルフ物)

続きは書くかはわかりませんし、「彼」についてを放置したままなのでちょっと「あれ」ですが気にしないでください。
というかメモ帳に保存するとどこにやったかわからなくなるので、ここに保管するのはとてもよいものです。

そんなわけで(どんなわけ？)かコッチ系に足を踏み出してしまった。
人生で最初に話を書いたのは中学のときに官能物を書いたのですが、今思うと馬鹿らしいものです。
その次は恋愛物・・・このときから主人公を女で進めると、書いているときに楽しいと感じられるようになって今回も主人公は女性です。

最初に書くべきはこれでした・・・・「救いはあるかもしれないけど基本的には主人公は殺すつもりです。」　まあクトゥルフは大体がそうですし・・・
50年後の回想は、自殺前の回想と考えています。　夏目漱石のこころの後半のような感じで主人公は死んでいます。というかこれから死にます。　
まあ続きを書く気がほとんどないので時間が有り余ってる方はどうぞ

私が彼と出会ったのは今から50年ほど前だった。
彼はそのとき、路地裏のあまり人気のない本屋で本を選んでいた。
私はその奥の喫茶店に用があったので、行きには通り過ぎたが何か不思議な感じのする男性だった。
空気が普通とは違うのである。しかしその違いを言葉にすることは難しく、何か暗く、深く、狂気のようなものだとでもいうのであろうか。
そのようなものが彼からは渦巻いていた。
私が喫茶店から出る頃にはすでに2時間は経っていたのに、彼はまだ本を選んでいた。「最初に見たときとまったく同じ様子で」
なぜか私は彼のことが無性に気になり、つい声をかけてしまった。
「何かお探しの本があるのですか？」・・・彼はゆっくりとこちらを振り向いた。
とても深くて暗い瞳が私のこころに突き刺さった。「とても・・・大事なものを」
薄ら寒さすら感じるのに私は彼への興味をなくすことはできなかった。
だから、こう返答した。「お探しの本を探しましょう。いったいどういったタイトルなのですか？」。

その後、その本屋を一通り彼とともに回ってみたが目当ての本は見つからなかった。
探している本はアラビア語で、このあたりではアラビア語の本はほとんどないので見つけることは容易いという。
しかし、どうもその本を探しているときの彼は何かにおびえているようで、手を見たこともない形にして何かをつぶやいている。
そして私にも変化はあった。何か彼の近くから冷たい何かを感じるのだ。
まるでナイフのようなものだが切れ味はなく、切っている感触だけを感じるのである。
日も落ち始めた頃、今日は探すのをやめてまた他の日に会うことを約束した。
その日の帰りに、いつもは入らない道を通っていたところ、知らない店があった。
その店には、「BOOK STORE」の文字があり、相当昔の本も扱っているようだった。

入ってみると、かび臭いにおいと非常に強い悪寒がした。どの本もボロボロであり、見たことのない言語でかかれたものもあった。
そのひとつを手にとって見ると、それはとても人の手にあるのがおかしいほどのものであった。
ギリシア語で「NECRONOMICON」と書かれたそれは、私の知的好奇心を満たしてくれるように感じた。
そしてその本を開こうとしたとき、後ろに人の気配を感じた。振り返ってみるともう見るからに力を失った体躯であるおじいさんが杖を片手に立っていた。
「その本に興味があるのかね？　だがそれはおそらく君を欲してはいないだろう」
おじいさんは私の本質を見抜かんとする目で私を見ていた。
「君にはその本よりも、こっちの本がよい　まさかこの本が人を求めるとは・・・」
おじいさんはそういいながら棚のほうに寄っていく。「この本は本来人が持ってよい代物ではないが、君は別かもしれん」
「その証拠に、本が求めねば見えないこの店を見つけただろう？　それはそういうことだ」
私が理解する前にさまざまなことを言うおじいさんであったし、まるで気がふれたようなことを言っていたが、それが間違っているとは感じなかった。
おじいさんは私に本を手渡した。それはアラビア語で「虫の咆哮」と書かれた本で、持つととてもしっくりくる感じがした。
「君はこれからとても大きな事を理解するだろう。　それはこの世界の始まりや人類の進歩の裏にどんな歴史があったのかの真実をすべて知ることだ。」
「その本は誰にも渡さずに、肌身離さず持っているんだぞ。」
おじいさんがそういった瞬間店は私の目の前から消えて、私はその本を手に持っていた。

どっかで聞いたことあるとか思った人は手をあげなさい。
・・・うん　君たちは間違っていない。パクリはしていないけど、多分どこかにあるような話だろう。
そしてそれを目指しています。

前書きに書きすぎてあとがきに書くことがなくなったでござるの巻

ここからの続きの予定は、彼が私の本をほしがり共に行動することになるよ～的展開を考えています。