生きてるんだぜ

5月になって暑さが増して、憂鬱のコカコーラを飲み込んだようだ口のなかべたつく、不快に顔をしかめるよ、神経がざわめいている。ああ、逃げるように海に行くと雲一つない青空が情緒不安定なメンヘラ時代を忘れてしまったように僕なんてとても乗れない健全列車に乗ってパソコンかたかた鳴らして仕事してるよ。はいはい、偉いな。なあ、どうでもいいけど、こんな狭い場所に咲く花の名前はなんだっけな。神さまの気配を漂わせる、この花のことだよ、祈りましょう紙コップを潰していくようにさ。零した中身のない夜を乗り越えていく虚妄の笑顔で笑い合うぜ。へいへい、僕たちは生きてるんだよな、リストカットも、オーバードーズも、僕はまるで知らないですようなんて顔を知らながら長袖の下に根性焼きなんかの痕を隠してさ。

生きてるんだぜ

生きてるんだぜ

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-05-25

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