神様のサイコロ

神様のサイコロ

人間は一体何をするために生まれてきたのでしょう。私は一体何をするために生まれて、今何をしているのでしょう。
さあ、これから人間という生き物は、初めて人間を人間らしく生きて人間を初めるのでしょう。
青春の真っ只中で神のサイコロを振って遊び戯れる少女は、己の人生を確率で捉えていく。
人間愛に何と人生って多種多様な心で構成され、人生がとても可笑しき想像力でつき抜け、ただ今お帰りなさい。
かつて見た事の無い心象の世界を見ている、この気持ちって不思議ね、今の私は本当の私なのでしょうか。
私は神のサイコロを振る権利を持ち始めて感覚している。はるか昔からの、人間の人生が初めからリセットされ復活していく。そして神の子がそこに立っていた。
私の宇宙が神のサイコロによって振り分けられるのです。
人生で最も美しい世界を感覚しているのでしょう。
いつの時代に世界の人々は確率を愛する事を知り、自然でロマンティックに、サイコロの目に恋をするようになったのでしょうか。
この時代が完全に忘我の彼方のエーテルとなり、サイコロの目に潔く恋をした少女は、初めて自分が量子的な少女だと気づいたのでしょう。
この宇宙がいつのまにか少女が恋した最も美しい量子の心象風景になった。
人生の青さと初恋のもの哀しさにふと心は繊細に感じる一つの言葉の移ろいゆき、ああ、この微かな恋とはひとすじに宇宙へと一直線に飛んでいくのではないかしら。
私は見知らぬ宇宙の彼方に神のサイコロと遊び戯れて、一人の若い少女をそっと見つめた時、直観的にこの子は選ばれた天才だと感じたの。
私は少女が愛する誰も行った事のない秘密の何処へと行くのです。
少女は孤独に何処へ行ってしまう。そう教えて、そんな神の戯れに遊ばされて、人生の遊戯とは身を持って、この世界に確率された心象風景を指し示した。
あなたはいじらしい程に、何という知性を持った賢い表情をしているのでしょう。
こんな人生で本当にいいのと、いいままに、そう神様の御心は初めからそうであったように、私のしてきた事は本当に全て正しかった。ああ、今になってやっとそれが真理だとわかったのです。
この人間の叙情が描きだした人生論は神の確率により決定された宇宙。
それが今になってわかる。人生とはたかがそれだけの単純な事なのです。神のサイコロの確率によってゆるやかに進行していく。ただそれだけの事なのです。
私を素敵と言わせたあなたのサイコロを振るテクニックが本当に優れていたのです。
そのように自然に流れていく。あなた、私を、神のサイコロの振る確率で、不思議な組み合わせで優雅に人生を選択するというのか。
私は一つの人生論で決定されて、初体験のやわらかさを密やかに教えるというのか。
そんな美しい心の移ろいゆきは許されていいのでしょうか。
少女の無限の確率が無限の想像性を確立し、感覚が宇宙論の中でふんわりと戯れて、直観通りに優れた美しき神の形状が形作られていくの。
その少女は宇宙の何処で神のサイコロを振っているというのでしょう。
私の想像を超えた少女は少女しか知らない、秘密の場所であんな事をしているのだわ。
それは確率的に人間の手で、それとも神の手でサイコロと自問自答しているのか。
人生でこの問いに答えれるのは、まさに神のサイコロの目に恋した時なのです。
私は人間の子であるゆえに、神にはなれないのでしょうか。
私は少女があどけなく神のサイコロを振っている姿をふんわりと想像している。
何という美しい人生を神の手で選択されていたのでしょう。
そして、こんなにも少女は立派な人間になってくれたと想う。
でも少女は自分の人生をどのようにしたいのかわからなかった。それ由に神のサイコロの選択性を愛したのでしょう。
一番愛したサイコロの目で神が人生論の設形図を記載している。
なぜ今人間を生きているのかと、少女はふと思うのです。
どうして私は人間になったのでしょうと。
人間を初める意識の中に、神のサイコロはひとりでに自由自在に動き初めたのです。
こんなにも不思議な事が起こって、私は神のサイコロの目に委ねられたというのかしら。
私はこんなにも知らない数字の移ろいを見て、かつてこの世界にはあんな若かれし私が生きていたのだと知りました。
かつて、どのような数字の記載をあの時空の私はしていたのでしょうか。
本当の私は、本当の私は、果たしていつの私なのでしょうか。日々私は異なる私である事を、神のサイコロの目だけが選択できるというのですか。
私の知らない私が、神のサイコロを宇宙の創世記に振り、これからの未来を選択するというのかしら。
こんな行った事のない、行けたらいいなあと、サイコロの世界で神とお遊びができる。
神のサイコロの世界は本当に不思議なの。ああ、これでいいの。
私に起こる全ての偶然はこれでいいのと、神のサイコロの意味が全てわかり初めました。
神が振るサイコロの目に全てを委ねてみるのです。

神様のサイコロ

神様のサイコロ

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-05-21

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