メシア

メシア

これからきっと神様に会いにいけるのです。何というこの世界に生まれてきて今日は一番の感謝祭になるのです。
神様と会ったらとしたら、どのような心得で、日常が美しい叙情の憧れになるのかしら。ふっと神様の心の移ろいとはこんなにも人の気配を完全に無くしている。そこに今まで誰もいなかったような。
何という美しいエルサレムの夜明けなのでしょうか。
人類が待望したメシアが現れ、この世界の人間の最上級となり、人智を超えるアルゴリズムの素粒子が組み合わされ、さあ、人間ではなくなる時が来ました。
これから、この世界に人間ではない奇蹟の子が誕生するのだわ。
人間が人間ではなくなる変わり目にエルサレムに昂然と立っている。天国で神と共に奇跡を初めて体験して人生が変化し始めた私は、あなたと一心同体だったというのか。
天地が創造した創成紀に初めて人間が体験する神様の手による鮮烈な事件で、未知なるメシアの存在へと手を伸ばして朧気に確かめる。
とてつもない深く神感する宇宙の原子が宙をふわりと漂い、万物はこのたった一つの素粒子に集約されていくのだわ。
この世界ではない。もう一つの世界がたった一つの素粒子によって美しく整えられていく。
ほらっ、神が考えている事を見てごらん。神の理知がまざまざと現れて、人類には不可思議にうつる微笑みを浮かべて、深遠に広がる真理は、神の手の平で全てが素粒子となって嬉しそうに遊び戯れています。
一つの神の遊びにどんな意志を持って動き回るのか。それをじっと見つめた時、ああ、何という人生は一際が無我の自由さで可憐に動いているんだわ。
ほんの少しの閃きの中に意志を持った素粒子が、ふわっと全ての人生の重荷がすっと無くなっていくのはなぜなのでしょう。私はこれから、そしてこれまでもが全てが無くなっていくのです。
何の因果で心の奥底へと深々と潜っていく人間の普段は知らない意志。神だけが知っているあの世の彼方で、一つだけ忘れられていた奇跡の幼子を。待ち望んだ一人の救世主に生まれ変わらせたのでした。
一人しか天国にはお連れできませんと言われて、一つの霊魂がふわりと柔らかく不思議な御言葉を私の周りで唱えている。彼岸の儚く優しい天国へと私を連れていくのでしょう。
私にもまだ教えてくれない神の真理の言葉は一体何なのでしょう。まざまざと神の宇宙を知ってしまったのだわ。
あなただけは私をどんな時も決して見捨てずに、こんなにも大事に愛してくれていた。ただそれだけで嬉しかったのです。
ああ、こんな美しい神秘をかつて知りませんでした。人々に愛を与える神様がエルサレムに救世主を誕生させた。ああ、私今見えているのです。
この世界に神様の存在に値する人間が一人いた事に、こうして初めて人生の意味を愛せるようになったのです。
もうこんなにもああ、邂逅するのよ。きっとこの一粒の素粒子が、この世界が完全にまだ生まれていない無へと還り、安心のうちに死ぬのを忘れているのだわ。
いい事をお教えしましょう。
完全にこの世界が無くなったのです。
もう人間の心の罪も完全に、万物がこれまでずっと待望したあの世へいってしまったのだわ。
神様が万物を創成し直すこのめでたい良き日に、さあ、私もあの世に行きましょう。
私という人間の些細な事がこんなにも、もうどうでも良くなったのでしょう。
あの時あのようにしておけば良かったなんてもう申しません。ただ、私は神の言われた通りにしてきたのです。何も決して私は自ら作為をするなんて何もなかったのです。
新世紀のメシアの御誕生を祝うこの美しい光景に、何とした事か、ああ、神が人間に尋常ではない救済を与えている。
あのお方と同じで、メシアは人間への贖罪の真理を決してあきらめなかったのです。
ありがとう。そしてメシアは昔と何も変わらず、あの頃と同じように意志を持ち継続して、神の贖罪を追い求めています。
何という天地創造の創世記の青空は清々しく全く晴れていた。
あなたは知らなかったでしょう。そこに神様がいる奇蹟を。
まだあなたには教えなかった。私はこれまで正しい行いをしてきたのです。
さあ、私はこれからメシアに会いにいきます。
こんなにも感動している心があった。メシアがこの世界にいる感謝に、こんなの凄い凄い初めてなの。聖書の救済の意味を今になって理解したのかもしれません。
私は創成紀から続いてきた神の御計らいの意志の中に、この世はもちろんあの世の人間にも本当にどれだけ奇蹟を得た事でしょう。
私はメシアの誕生をしっかりと見れたのです。

メシア

メシア

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-05-21

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