四角い部屋の隅、あそこ


豆電球の明かり。
オレンジ色の淡い光。暖かい布団。
耳をすますと、なんだかジージーと耳のそばで聞こえているようだ。何の音かなんてわからない。
上の階から聞こえる生活音。


ぼくはぼくを知らない。
君もぼくを知らないだろう。

世の中。ぼくのじんせい。

ぼくのじんせいというやつは、まことにつまらない。


マンションの一室で、暖かい布団にくるまれながら考える。
テーマは、じんせいについて。じんせいはこれでいいのかについて。
心のどこかでわかっている。これに答えはないのだと。
心のどこかで願っている。これに答えがないようにと。

目を閉じる。真っ暗だ。
真っ暗は嫌だ。寂しいし怖いし冷たい。
イメージする。
ぼくは水の中にいるんだ、と。
青。
周りはコバルトブルーに染まる。その中をぼくは、ふよふよとさまようのだ。
ふわふわふよふよ
ふわふわ



そこから先は知らないや。

四角い部屋の隅、あそこ

思い付くままにただただ言葉を出してみました。
寝転んで布団でぬくぬくしながら...

「ぼく」の「じんせい」は、つまらないものでしょうか。

四角い部屋の隅、あそこ

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-10-16

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