嘆け

問へ
先ず己に問へ
次に汝に問へ
かけてこそ誂はざれ
さめてこそいと いとおしけれ
汝を宿すことばはいづこ
汝をあらはすこころはいづこ
我わづらひて つゆも汝をしらむと思ふ
汝いづこに 汝いづこに
逢瀬はひとを狂はしめむとす
零れたる想ひは漫ろなり
なかなかなること更にすな
おのづから己をつたへよ
汝にやさしく訴へよ
かはかぬやうにしとどつたへよ
さうしてやぶれた契りを
託つすべてを無上のこころを
まなこくずれて袖濡らすまで
そらに虚空に対岸に叫べ

嘆け

嘆け

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-05-10

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