裏腹のはらわた

これが真実。

置いてきた想いを
そっと手にしたら一瞬で粉砕した
制服を着た少女は
きっと今の僕と話しても笑わないだろう
学校の中で
僕が生きてる理由は
絶対自分の為じゃないと悟った
束の間後先を考えずに起こした行動は
結局色々な物に僅かなズレを与えた

布団の中で
ずっと夜が明けて欲しくなかった
まだ最後まで読んでない本
きっとその先に知るべきものがあった
でも僕は僕のままでいたかった
誰にも洗脳されたくなかった
まだ最初の10代な人生
ずっとその先に大きな夢を叶えたかった
だから あんなことをした
こんな へんなやつだった

忘れたい思い出を
そっとしていたら一瞬で繁殖した
心臓が痛い青年は
やっと次の僕となる覚悟が出来たらしい
部屋の中で
僕がしてきた全ては
絶対無駄なんかじゃないと震えた
徹夜で裏腹を空かせて食べた腸は
正直この世で一番苦い味がした

刹那の中で
ずっと時が進んで欲しくなかった
まだ最後まで書けてない手紙
きっとその前に言うことがあった
でも本当は早く離れたかった
君にも洗脳されたくなかった
まだ名も無い20代の人生
ずっとその先に引きずる訳にはいかなかった
だから あんなことをした
あんな ばかなやつだった
まだ間も無い20代の人生
ずっとその先に君が幸せでいて欲しかった
それは 僕じゃなかった
君には 一生分からないんだ

裏腹のはらわた

裏腹のはらわた

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-05-10

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