悔しくて泣いて

苦しくて泣いて

もうダメでも泣いて

意識は暗闇の中へ

こんなにもがいたこともないのに

喉がカラカラに渇き

潤すための一杯も
あたえられない

手も足も抑えられて

顔には酸素吸引用マスク

腕には点滴が

涙が枯れて

流す涙もないまま
朽ち果てていく

健康だった時は
冷たくて美味しい水も飲めた

あぁもう一度飲みたい

今は簡単に飲めた水も
帰る家も届かない場所にある

生まれて生きて

歳をとって

最期はここだ

なぜ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-05-04

Copyrighted
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