「蒼い歯車と、ある時計職人の話」プロローグ
むかしから時計職人に伝わる昔話がありました。
正確な時を刻む時計には時間を守る少女
“時計の少女”が住むと。
少女は姿を見せません。
人に見られてはいけないからです。
時計には“心臓”と呼ばれる歯車があり、
時計は心臓によって永遠に時を刻みます。
少女が住む時計の心臓を作ることが職人の憧れです。
人間は見えない歯車
“心”
を持っています。
職人が心を込めて作った心臓の中には
“真の心臓”
と言われる“心”にそっくりな歯車が存在すると
信じられています。
これはただの昔話。
本当かもわかりません。
これは時計職人と時計の少女の“歯車”の真実。
あなたの時計は
“チクタク”
数を数えていますか?
目に見えない時間の世界。
「蒼い歯車と、ある時計職人の話」プロローグ
以前、空間プロデュース作品を作った際に制作した小説です。制作ブログよりこちらに再掲載。