うちよそ人狼やろうぜ!!

うちよそ人狼やろうぜ!!

うちの子とよその子が人狼するだけ。

【ルールは簡単!】
・人狼が2人、村人陣営が7人。
・村人陣営は役職とかを使って人狼を根絶やしにしろ!
・人狼は村人に紛れつつ夜の間に村人を食って根絶やしにしろ!
・ちなみにゲームなので負けても死にません。
・GMの正体はみんな大好きな邪神様

1日目 昼

???『うちよそ人狼、始めましょう?』

【メンバー】
時任律/風芙蘭茉/黒鉄救/代紋葵/家ノ前吹雪/小熊大介/洞木懐斗/黒田貴裕/堂島きのこ

………以上9名。

【GM】
どこかの邪神。GMはGMなので名前なんてないよ。

【役職】
▷第1のゲーム◁
占い師1/騎士1/狂人1/人狼2/市民4
なおゲームごとに役職の増減有り。

▶︎役職についての補足◀︎
占い師……市民側。夜の時間に自分以外の中から1人占い、その相手が市民か人狼か判別することができる。ただし騎士や狂人なども市民となるため、役職までは判断できない。

騎士………市民側。夜の時間に自分以外の1人を人狼の襲撃から守ることができる。自分は守れない。

市民………市民側。なんの能力も持たない市民。協力して人狼を処刑するのが役目。

狂人………人狼側。占い師に占われても〝人狼ではない〟と判断される。人狼側が勝利すれば勝ちだが、狂人は誰が人狼かはわからない。

人狼………人狼側。夜の時間に市民の中から1人襲撃することができる。人狼同士の意思疎通は可能。

【ルール】
・人狼側(人狼2/狂人1)は、人狼の数と市民の数を同じにすれば勝利。
・市民側(占い師1/騎士1/市民4)は、人狼を全員処刑すれば勝利。
・騎士は同じ人物を連続で守ることができる。

【ゲームの流れ】

・GMがプレイヤーの役職を決める。

・〝夜〟にそれぞれ夜の行動を行う。
(市民も怪しいと思う人物を選ぶ。ただしそれによって誰かが死亡することはない)

・〝昼〟にそれぞれみんなで話し合い、質問タイムの後それぞれ指差しで投票し、1人を処刑する。

・昼の時間と夜の時間を繰り返し、各陣営の勝利条件を満たせば終了。

_______________________________

GM
「〝昔、人狼が住むという館に、9人の男女が集められました。
館に入るとどこからともなく人狼の声が聞こえます。
「ようこそ、私の館へ。君たちと1つゲームをしよう。私の正体を見破ることができたら、君たちの勝ちだ。だが、もし見破ることができなければ……君たちの中から1人ずつ命をもらおう」
彼らは正体を突き止めようと、犠牲者を出しながらも毎夜話し合いを重ねます。
そして最後の番、とうとう人狼を追い詰めた彼らは………〟

──さてさて御機嫌よう紳士淑女の皆々様!お目覚めは如何かな?」

その声に、その場にいた全員が辺りを見回す、
そこはどこかの部屋のようだった。医者の格好をした者、スーツに身を包む者、眠そうにあくびをしている者などさまざまな人間がおり、人数は9人。
奇しくも先ほど聞こえた物語の登場人物と一致している。
しかし何より異様なのが、大きな部屋の真ん中に、スピーカーを取り囲むようにして椅子が9個並んでいることだった。
おそらく先ほど聞こえた声はそこから流れていたのだろう。

黒田 貴裕
「おいおい、どこだここ?」

GM
「ここはどこでもない空間。君たちは選ばれたんだよ」

家ノ前 吹雪
「選ばれた?…」

GM
「今流行りの人狼ゲーム、知っているだろう?あいにく私の友人では人数が足りなくてね。まぁそもそも人語を話せる奴が……んっん。まぁ、いいだろう。
とにかく私は人狼ゲームがしたいのさ!」

代紋 葵
「ていうか、あなた誰です?」

GM
「私はGM。ゲームマスターにして1日目の被害者といったところかな?
ところでみんな人狼ゲームはご存知?人狼陣営と市民陣営に分かれて生き残るゲームなんだけど。これがまぁ楽しくてね!騙し合い、腹の探り合い、信頼と裏切り、ふふふ、こんな面白いゲームが他にあるだろうか。ねぇ?まぁあるかもしれないけど。
そんなことはどうでもいいんだよ、些細なことだ。要するに、だ。」

GMがすう、と息を吸う音が聞こえる。

GM
「今日は俗世のことを忘れて、みんなで遊ぼうじゃないか!」

沈黙が流れる。
いったいどんなデスゲームが始まるかと思えば、みんなで遊ぼう、と。
呆れたため息も聞こえる中、のんびりした金髪の男が口を開いた。

小熊 大介
「遊べば帰してくれるんかな?」

GM
「もちろん!さぁ早く椅子に座って!もう一週間も前から準備していたんだよ!」

小熊 大介
「だって、みんな。どうする〜?」

黒田 貴裕
「…怪我や危険はないのか?」

GM
「あったりまえじゃないか!どこに参加者の体を傷つけるGMがいr…いや、それもそれで面白いか…?
まぁ、まぁ。とりあえず今回は死ぬような仕掛けも怪我をするような仕掛けもないよ!」

風芙 蘭茉
「GMとやらが嘘をついていない証拠は?」

GM
「んー…それを証明するのはむずかしいかなぁ。私が何をしたって君の望む証拠にはならないんじゃないかな?悪魔の証明と一緒だよ。」

風芙 蘭茉
「ちっ」

GM
「他に質問は?あ、ちなみに人狼ゲームのルールは椅子の上に紙を置いておいたからそれを読んでね。」

堂島きのこ
「従うしかないかの…」

敵意のない、純粋に遊びたそうなGMの声に、各々は呆れたり嫌々ながらも椅子に座る。
座る順は大体12時の方向から時計回りに

蘭茉/葵/救/吹雪/貴裕/きのこ/律/大介/懐斗

席に着くと見計らったようにまた声が響いた。

GM
「じゃあとりあえず名前も知らないんじゃ遊べないし、自己紹介からしようか。まずは。緑髪の彼からね!フルネームね!!」

風芙 蘭茉
「…はぁ、……風芙蘭茉だ。」

代紋 葵
「代紋葵です」

黒鉄 救
「黒鉄救です、よろしくお願いします」

家ノ前 吹雪
「…家ノ前、吹雪。…です」

黒田 貴裕
「俺は黒田貴裕だ」

堂島 きのこ
「堂島きのこじゃ。よろしゅうの」

時任 律
「え、っと、…時任律、です」

小熊 大介
「…ん、あ、次おれ?おれは小熊大介だよ〜」

洞木懐斗
「えーこれみんなほんとにフルネームいう流れ?…んー、…僕は洞木懐斗」

最後の1人、懐斗が自己紹介をするとスピーカーからパンパン、と手を叩くような音が聞こえた。

GM
「はーい、じゃあみんな自己紹介が揃ったところで、役職決めに行こうか。風芙蘭茉から自己紹介順に青い扉の部屋に来てね。役職決めと夜の行動を行うよ〜!
今後夜の行動はこの部屋を使うよ。
あ、〝狼が誰を襲うかどうやって決めるの?〟って質問が聞こえてきそうだから言っておくね✩︎
狼さんはそれぞれ毎夜だけ使える3票分の投票権があって、任意の村人に好きな票数を投票できるんだ。絶対に噛みたい人に3票投じるも良し、次の狼に任せるのにとりあえず1票だけにしとくも良し。そこは好きに決めちゃってねぇ」

吹雪
「前の狼が誰に入れたかはわかるんです?」

GM
「もちろん」

風芙 蘭茉
「ちなみに赤い扉の部屋は?」

GM
「あっちは墓地…っていうと響きが悪いな。…うーん、天国ルームだよ。人狼に襲われたり、投票で処刑されたりした、〝ゲーム上で死亡した人〟が行く部屋。防音だから紅茶やお菓子を嗜みながら好きに騒いでね〜」

______________________________

【2日目−昼】

GM
「さて、それじゃ役職決めが終わっていよいよ始まるわけだけど、何か質問はある?ないかな?じゃあ始めよう!

…………さて、それでは1日目の夜が明け、2日目の朝が来ました。被害者は私ことGM。それではみなさんで話し合って今日処刑する人を決めてくださいねぇ
忘れないで。時間は有限ですよ?
それでは5分間、疑って疑って疑いまくってくださいね〜」

とは言うものの、口を開こうとする者はいない。
ルールは覚えたし役職も割り当てられたけれど、見知った顔の少ないこの場で我先にと行く者はいないようだ。
しかし限られた時間を無駄に過ごすわけにもいかず、仕方がなしに口を開いたのは懐斗だった。

懐斗
「えーっと、占い*CO、でいいのかな?僕が占い師だよ」
《*CO(しーおー)……役職をカミングアウトする事。人狼や狂人が偽の役職を騙ることもある。》


「あれ、おかしいなぁ。私も占い師ですよ」

蘭茉を挟んで2人がひょい、と手をあげる。

懐斗
「へぇ、*対抗ってやつ?」
《*対抗……誰かが役職をCOした際に、それに対抗して同じ役職をCOすること。本物が役職の乗っ取りを阻止する為や、逆に人外が誰かの役職を偽って使われる場合もある。》

吹雪
「確か占い師役は1人だけ…ということは、どちらかが偽の占い師ということですか…」

きのこ
「どっちも怪しいのう…」


「どっちかが人狼って事…だよね、」

大介
「んー…占い師って占った人が人狼か人間か分かるんでしょ?んじゃそれぞれ誰を占ったか発表したら?」


「なるほど、それなら矛盾が出た時にどっちが嘘をついてるかわかりますね」

懐斗
「占った人を言えばいいの?僕から?」


「私からでもいいですよ?」

貴裕
「どっちでもいいけどよ、2人とも人狼で*騙りやってるって線はないのか?」
《*騙り(かたり)……本来の役職とは違う役職をCOし、他のプレイヤーを騙すこと。》

蘭茉
「その場合*ローラーされたら終わりだ。人狼も全滅のリスクを避けたいだろうし、片方は本物だと思った方がいいだろうな。」
《*ローラー……ロラとも。同じ役職をCOした人間が複数人いる場合、順番に全員処刑すること。本物の役職者は犠牲になるが、確実に偽物を処刑することができる。》


「じゃあ私から発表しましょうか。律さん*白です」
《*白……〝人狼ではない〟人間のこと》


「は、はい。私は市民です」

律がびくりと肩を震わせながらもこくこくと頷くと、葵はにっこりと微笑み返し、懐斗に占い先を言うように視線を投げる。

懐斗
「じゃあ次僕ね。…んーと、大介くん白だったよ」

大介
「いえーい」

きのこ
「どちらも白か…ふむ、しかし片方が偽の占い師となると、律もその大男も白確定というわけではないのか……ううむ…」

懐斗
「僕から見たら大介くんは確定白だよ?」


「私目線では律さん確定白ですけどねぇ。」

貴裕
「お前ら2人とも胡散臭くてややこしいな」

懐斗
「ちゃんと仕事したのに酷いなぁ」


「全くです」

貴裕の言葉に2人が「ねー」と顔を見合わせる。
一応対立しているはずなのだが、実に楽しそうだ。

大介
「俺目線では俺に*白出ししてくれた懐斗くんが*真っぽいけどなぁ〜」
《*白出し(しろだし)……占い師が相手に〝人狼ではない〟という結果を出すこと。反対用語→黒出し》
《*真(しん)……本物という意味。反対用語→偽(にせ)》


「うーん…どうやったら偽物と本物を判断できるんだろう…」

蘭茉
「…例えば偽物が狂人だった場合、実際には占えていないということだ。つまり人狼も白出しされる場合がある。」

蘭茉はそう言って俯くと眉間に指を置き、長いため息をついて足を組み替える。声は固く重く、あらゆる可能性を加味しながら発言しているせいかいつものような雰囲気は見られない。

蘭茉
「仮に本物もろとも処刑したとして、市民側にはあまりメリットはないと言っていいだろう。…が、問題は偽物が人狼だった場合だろうな」

吹雪
「…なるほど。つまり〝敢えて仲間の人狼に白出しして市民に信用させる〟という事ですか。」

大介
「*ラインってやつだね。つまり懐斗くんとおれ、葵さんと律ちゃんの誰かが人狼で、しかも繋がってる可能性があるってことかぁ」
《*ライン……発言や投票先、占い先などから推測される、人狼やプレイヤー同士の繋がりの事。》

きのこ
「…疑うべき相手が増えたか、厄介じゃのう」

GM
「相談タイム残り2分ですよ〜」

貴裕
「げ、時間制限あんの忘れてた」

懐斗
「とりあえず、他の市民が意見出してくれないなら今日誰吊るか決めない?僕的には比較的発言数少なかった救んか律ちゃん、それか吹雪くんかなぁって思うんだけどどうかな。」

吹雪
「む…」


「んん…」


「え、私は…」

懐斗がちら、と3人を見ると、それぞれ困惑したように眉を下げたり、ぽりぽりと頬をかいていた。
特に律は何か言いあぐねているような表情だったが、しかしそこで先程律に白を出した葵が口を開く。


「律さんは私が白出ししてるんですよ?」

懐斗
「僕目線だと彼女*グレーなんだもん」
《グレー……人狼か市民か確定していない人物を指す》


「全く同じ言葉をお返しします」

懐斗
「んんー…埒があかないなぁ。…蘭ちゃんどする?」

懐斗がヒョイっと隣の蘭茉の様子を窺うように顔を覗き込む。
蘭茉は特に表情を変えることもせずに、同じように椅子に座っている参加者たちを見つめるとふぅ、と息を吐いて言った。

蘭茉
「…黒鉄と時任、家ノ前のうち誰かが騎士なら吊るのは惜しいな」

懐斗
「だよねぇ。」

蘭茉
「だがここで騎士が名乗り出ても狼に噛まれるだけだろう。…さて、どうしたものか」

懐斗
「でも蘭ちゃん的には騎士吊りたい?」

蘭茉
「は?」

にやにやと口角を上げ視線を投げてくる懐斗に、蘭茉は眉を寄せて睨み返す。

懐斗
「蘭ちゃん人狼でしょ」

蘭茉
「馬鹿馬鹿しい、そう言うことは占ってから言え」

懐斗
「へぇ、占っていいんだ?」

蘭茉
「勝手にしろ」

貴裕
「取り込んでる所悪いけどよ、結局誰にするんだ?」

きのこ
「うぅむ……真偽はともかく占い師2人と、其奴らに白出しされた2人は省いた方が良いのではないかの」


「て、事は今日は俺か吹雪くん…?」

大介
「ん〜、怪しい人間はいるけど、発言数が多いと良くも悪くも情報落としてくれるしね。発言数少なかったどっちかが吊られちゃうのも仕方がないかなぁ」


「う…」

吹雪
「ぼ、僕は白ですよ…!」

GM
「は〜い、時間終了〜」

✩︎✩︎

その声に被さるように、リンゴーンという鐘のような音と共にスピーカーから声が聞こえる。

GM
「話し合いは終了ですよ〜、今日も1人誰かを処刑する時間がやってきました。
んーと、それじゃあ風芙蘭茉さんから時計回りに質問と投票を繰り返してくださいねぇ。…じゃ、まずは誰に質問しますか?」

蘭茉
「そうだな…質問か。………代紋」


「はぁい?」

蘭茉
「時任を占った理由はあるか?」


「理由ですか、そうですねぇ。特にこれと言って理由はないのですが…強いていうなら〝ああいう子ほど何を考えているかわからないから〟ですかね」

蘭茉
「見るからに無害そうだが」


「おや、蘭茉さんは女性の怖さを知らないんですねぇ」

蘭茉
「…質問は以上だ。」

GM
「では誰に投票しますか?」

蘭茉
「………家ノ前に。」

吹雪
「…はい」

GM
「家ノ前吹雪さんに1票が入ります。票が入った人はわかりやすくするために、指を一本立ててください」

渋々人差し指を立てる吹雪は不服そうだったが、蘭茉は特に何を言うでもなくメガネを押し上げる。

GM
「じゃあ次は葵さん、誰に質問しますか?」


「そうですねぇ…洞木さん。あなたは蘭茉さんとは旧知の仲ですよね?どうして彼を占わなかったんです?」

懐斗
「旧知の仲だからこそある程度反応でわかるから、今日は別の人を適当に占った。それだけ」


「なるほど…では質問は以上です。そうですねぇ、私は救くんに投票しましょうか。」

GM
「黒鉄救さんに1票が入ります」

救もそっと指を立てる。

GM
「じゃあ次は救さん、誰に質問して誰に投票しますか?」


「俺は…う、うーん……貴裕さん」

貴裕
「ん、何だ?」


「この人怪しいなって思った人とかいましたか?」

貴裕
「んー…そうだな、旧知の仲らしい洞木風芙ペアは正直ちょっと怪しい。でもそれは俺らにも言えたことだしな…って考えるとわかんねぇな。
代紋も含め3人とも怪しいっちゃ怪しいけど発言数が多いし泳がせといてもいいんじゃないかと思う」


「確かに、誰かが狼ならボロ出すかもしれないですね…」

GM
「では誰に投票しますか?ちなみに自分に投票はできませんよ。」


「ん、んん……ごめん、吹雪くんに1票…」

GM
「吹雪さんに2票目が入ります。次に吹雪さん、誰に質問して誰に投票しますか?」

吹雪
「うーん…じゃあ風芙さん」

指を2本立てた吹雪は、蘭茉に視線をやると足を組んで問いかける。

吹雪
「人狼経験者っぽいので確認しときたいんですけど。現状僕、黒鉄くん、風芙さん、黒田さん、堂島さんの5人に票が集まる感じだと思うんですよ。それで、風芙さんは誰が怪しいと思います?」

蘭茉
「…まだ情報がほぼないのでなんとも言えないな。先程の黒鉄の発言は、黒田とのラインというよりは初心者の質問といったところだろうし、堂島は発言数こそ多くないものの周りを見ている気がする。家ノ前に関しでも同じだ。皆フラットに見ている。」

吹雪
「情報落とさないなぁ……んん、じゃあ票を散らす意味で堂島さんに」

GM
「堂島さんに1票が入ります。では続いて黒田貴裕さん。質問と投票をどうぞ」

貴裕
「う”ーん…俺こういうのあんま得意じゃねぇんだよな……続けざまで悪いが風芙」

蘭茉
「なんだ」

貴裕
「洞木と代紋、どっちが真占い師だと思う?」

蘭茉
「そうだな…個人的な見解としては今の状況で判断を下すのは難しい。例えばこの先私が黒出しされればそちらを偽として見るが、しかし黒田目線では私が黒という可能性もあるだろうから客観的に見て確定的な証拠にはならん。フラットだな」

貴裕
「だよなぁ。う”ーん……どうすっかなぁ」

GM
「黒田さん、誰に投票しますか?」

貴裕
「ん”ー……あ”ー…散らすか、風芙に1票。」

しばらく唸った結果、貴裕は眉間にしわを寄せながら蘭茉を指差した。

GM
「では風芙蘭茉さんに1票入ります」

蘭茉
「まぁ、妥当だろうな」

GM
「では次に堂島きのこさん、誰に質問して誰に投票しますか?」

きのこ
「うーん、そうじゃのう…質問か。しかし聞きたい事はすでに粗方出てしまったからな。GMとやら、質問がない場合は次の者に回しても良いのか?」

GM
「えぇ、投票だけでも構いませんよ?」

きのこ
「むむ、…では黒田とやらに1票」

GM
「では黒田貴裕さんに1票入ります。続いて時任律さん。質問先と投票先を決めてください」


「え、えぇと…吹雪くん、黒鉄さん、風芙さん、黒田さん、と、きのこちゃんに票が集まってるんだよね。どうしよう…。洞木さんに質問します」

懐斗
「うん?なになに?」


「洞木さんから見て、怪しい人っていますか?」

懐斗
「うーん、僕目線で行けば葵ちゃんは確定黒だよ、恐らく1ターン目から身内切りはしてこないだろうから狂人で間違い無いと思う。その黒に白出しされたキミも怪しいっちゃ怪しいけど、見る限り葵ちゃんとのラインは感じられないからキミは白寄りのグレー。大介くんは確定白。他はまぁグレーってとこかな」


「…わかりました。では、…風芙さんに1票」

GM
「おやおや、では風芙蘭茉さんに2票目が入ります。続いて小熊大介さん、質問と投票先を決めてください」

大介
「迷うなぁ〜。…吹雪くん」

吹雪
「はい?」

大介
「なんか言っておきたいこととかある?」

吹雪
「…多分、今日は僕か風芙さんの処刑になると思うので言っておくと、僕は白、市民です。
1日目なので仕方がないとはいえ、ほんとは死にたくはない。けど市民のみなさんが生き残るために死ぬなら本望です」

大介
「おぉ、かっこいい」

吹雪
「正直、僕は役職持ちじゃないので吊ってもらって構いません。以上です」

大介
「潔くて男らしいね。じゃあ投票先は〜…あ、ねぇこれって別に吹雪くん達5人以外でもいいんだよね?」

GM
「ルールとしては自分以外であれば誰でもOKですよ」

大介
「みんなもいい?…んじゃおれは葵さんかな。純粋に怪しいと思ったから」

GM
「では代紋葵さんに1票入ります。最後に洞木懐斗さん。質問先と投票先を決めてください」

懐斗
「ど〜しよっかな〜、ね、蘭ちゃん」

蘭茉
「…なんだ」

懐斗
「蘭ちゃんがもし騎士だったら、僕と葵ちゃんどっちを守る?」

蘭茉
「なんだその質問…まぁいいか。そうだな…」

ふむ、と少し考える素振りをした後、わずかに口角を上げて蘭茉は洞木に返す。

蘭茉
「白だと思った方を守る」

懐斗
「えぇ〜その答えはずるいよ〜」

蘭茉
「名前を必ず言わなければならないルールはないはずだ。…が、無駄に怪しまれるのも愚策か。
あくまで個人的な見解だが、初っ端から嘘をつけなさそうな時任を占うよりも他に占ったほうがいいメンツがいる気がする。そういう点では代紋の方がやや黒寄りに見えるな。
しかしだからと言ってお前を完全白で見ているわけではない。…そんなところか」

懐斗
「なるほど、じゃあ吹雪くんに1票」

GM
「はい、では家ノ前吹雪さんに3票目が入ります。…投票の結果、本日処刑されるのは吹雪さんです。
以後幽霊となって、一切会話をすることはできません。天国ルームで見守っていてくださいね」

《バキューン!》

銃声の効果音が鳴り、少し残念そうな表情の吹雪が椅子から立ち上がってとぼとぼと天国部屋の方へ歩いて行く。



1日目 end

うちよそ人狼やろうぜ!!

うちよそ人狼やろうぜ!!

  • 小説
  • 短編
  • ファンタジー
  • サスペンス
  • ミステリー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-04-28

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted