夜の帳

渡逢 遥

秩序が崩れていく
地獄も、ましてや天国も存在しない
何も信じることができない
誰にも涙を見せられない
忘れかけていたものを、拾い集める
この感傷を、劣情を
いつまでも持て余している
零したものを掬いたい
掬ったものを眺めたい
手放すことのできない、褪せない耀き
なけなしの詩情が訴える
後悔、陶酔
躑躅を想い浮かべる
きみに捧げる総てを添えて
僕は閑かに、乾いた夜空を抱き寄せる

夜の帳

夜の帳

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-04-28

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