ずぶ濡れる春、夕暮れる夏

嗄鳥鳴夏

ねえ 大好きな歌を聴いて
僕は何も出来ないけど
君に愛情ぐらいは伝えられる

桜は風に負けて
服は雨に濡れる

ねえ 大嫌いな物を聞かせて
僕は何かと価値観を
君にどうにか合わせようとしてる

君は勢いに負けて
僕は涙に濡れる

ずぶ濡れの春 
きっと 僕らのはじまりはこんなもんだろう
きっと またいつかこんな日が来るだろう
きっと 僕らもいつかは離れ離れになるだろう
きっと その時は噤んでずぶ濡れているだろう
ふと帰り際君の横でそんなことを考えていた

ねえ 幸せな夢を聴いて
日々は時計よりも早く
何故か僕らを急かしている

愛は恋に勝って
空はすぐに暮れる

ねえ 今日の出来事を聞かせて
僕は今まで以上に
君の全てを知ろうとしてる

欲は次第に増えて
花が鼻についてる

夕暮れの夏
きっと 僕らのおわりもこんなもんだろう
きっと またいつかこんなときが来るだろう
きっと 僕らもいつかはゴールを迎えるだろう
きっと その時は少し夕暮れているだろう
ふと帰り際君の横顔をそうやって見つめていた

ずぶ濡れる春、夕暮れる夏

ずぶ濡れる春、夕暮れる夏

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-04-25

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