キラキラ光る

ゆふ。

子供の頃キラキラしたものが大好きだった。
小さなビーズ、おはじき、小瓶に入った匂いのするつぶつぶ、海のキラキラとした波、夜空に散りばめられた金平糖のような星たち。
目に入る全てがキラキラしてきれいで胸がいっぱいになったのだった。

大学を卒業して3年が経った。
それなりに社会人の仲間入りをし、それなりに日々を過ごしてきた。仕事の忙しさに目を回す日もある。


ただいま


誰もいない部屋に静かに吸い込まれていく。
ベットに倒れ込みそっと目を閉じる。
目を閉じれば優しく光る残像。
今でも胸がしめつけられる綺麗な思い出。
なんでも出来るような気でいた。
この3年という月日はキラキラのおはじきのようだったわたしの心を
曇らすには十分すぎたのだった。

疲れた。


だから今はひたすら眠ろう。
キラキラがまだ瞼の裏に残っているうちに。
あのキラキラしたものたちを抱きながら
今日も静かに落ちていくのだ。

キラキラ光る

キラキラ光る

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-04-25

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