ふりつもるは僕の不安

変わったな
あの角の家も
空き地も
なくなった。

変わったのに

変わったのに

僕だけが変われてない。

この先ずっと続く道に
不安ばかりがつのる。

毎日何かに怯えている。
毎日何かに耐えている。

いつからだろう。
いつからなんだろう。

あの角の家も
空き地も
あの頃の僕をとりまく世界は
優しい世界だった。
守られていた。
狭いと思ってた。
つまらないと思ってた。

ああ、

あの頃が良かったなんて
あの世界に戻りたいなんて

おもいたくなかった。

ふりつもるは僕の不安

ふりつもるは僕の不安

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-04-22

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