意思証明

雲海 至

意思証明

注意:残酷な表現が含まれております

彼女を好きになった理由を聞かせてと
あいつらが野次馬的に押しかけてきたから
思わず 拳で殴ってやった 殴って殴って殴り飛ばして
気付いたら 彼女が悲しい表情を こちらに向けるものだから
思わず顔を背けた それで おしまい

もう 何も関わらない
彼女に関わる 全てのものに
興味も視線を向けることさえ 許されることのないように

まるで自分を戒めているようだと
誰かが言った バカなこと やめなさい
自分を素直に出せることは悪いことではないと
だけど あいつらの野次馬的行為はおさまることを知らない
私の視線が 彼女が傷付くのなら もう嫌だから

この両目を抉り出そう
これで誰も何も関連付けようとはしないでしょう
ただ偶然 瞳が合った行為を 暇潰しの種にされることもない

それなのに 周りは確かに静かになったわ
不気味な程に だけど誰かが泣いている
もう確認する術はないのだけれど
『ごめんなさい』と彼女の声

抱きしめられるのと同じ 錆びた鉄分を含むもの

怖かった お互いにお互いが

そして何より あいつらの心ない行為が

私だけでなく彼女の心を抉るまで痛め

もう 確認さえ許されないのだけれど
私は両目を差し出したの 誰かに
この騒ぎが 収まる代償として

彼女は あいつらの心臓を自らの手で売ったの
静寂だけが私たち2人を迎えてくれる代償にと

扉は血で錆付いていて 誰も もう入ってこれないのだから

意思証明

意思証明

昔 書いた作品です。 感熱紙だったため もう ほぼ 読めないところもあるのを必死に書き起こしてみました。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青年向け
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