撲殺した思い出
臭い、あんた。
ゴミの臭いがする。腐臭だ。生きてる屍。
俺は思いっきり毒づいてやった。
そうだ。空が青いのは太陽のせい。
俺は有頂天になった。君の瞳が空の太陽の眼差しで俺を見つめた。見つめた先に地獄があった。俺は泣いた。奪おうとする人間が数多に存在していた。カントとキリストだった。キリストには右の心臓を奪われた。カントには左の心臓を。助けよ、と叫んだ。無駄足だった。俺は死を望んだ。
望んだ先に死があれば、俺は森に帰るだろう。不躾な奴だった。そうして、君とさよならしたときに、俺は独り立ちしていた。秋の夜更けだった。
撲殺した思い出