幻想
最初はお互い眼中にも無くて
友達としか思ってなくて
隣にいるのが当たり前で
最近あったいいことも
昨日の嫌な出来事も
着ていく服が決まらないことも
巻いてみた髪の毛が偶然うまくいったことも
どうでもいいことで盛り上がった
時間が過ぎていくのが早くて
話が止まらなくて
いっしょにいるのが楽しくて仕方ない
でもそんなこと、あるわけなかった
好きじゃない、好きじゃない。
そう自分にいい聞かせてたのに、
君が嬉しそうに笑うから、
もう、何も言えなくなっちゃった。
今まで、ありがとう。
幸せになってね。
私じゃない、あの子と。
君は照れくさそうに、はにかんだ。
もっと早く、この気持ちに気づいていたら、
何か変わっていたのかな。
もっと素直に、この気持ち、君に伝えていたら、
どうなっていたかな。
未来はちょっとでも、変えられたのかな。
振り返っても浮かぶのは君の笑顔だけ。
さようなら、私の好きだった人。
君の不幸を思う私は、ひどいやつでしょうか。
幻想