陽だまり

雲海 至

陽だまり

もう一度だけ 逢いたいと思う人がいる
そう思えた瞬間が嬉しい

悲しいとか 苦しいだとか
通ってる人生に
そんな言葉しか投げられない
だから あなたの表情を思い出せたなら
まだ 人生 捨てたもんじゃない
逢いに行こうとは思わないけど
偶然の出会いがあるかもしれないと
心の片隅に そっと抱くことが
永遠の道

これと言った思い出はないのだけれど
あなたは いつも あの場所で笑って迎えてくれた
さよなら するのは得意なんだけど
今までも これからでも 平気で言えるけれど
あなたと交わした さよならは
とても痛い 重さを感じた

もう一度だけ 逢いたいと思う人がいる
そう思えた自分に笑顔が戻る

人の声 騒音 物音に 怯えている日々
その場で立ち竦み 震えることしか術はない
でも 少しでも胸に暖かさが
あなたが残してくれた 優しい風を知ってるから
凍える吹雪の様な外でも 陽を感じることは出来る
逢いに行くことが怖いわけじゃない
そんな必要性がないだけだ
ただ 少しの思い出が枯れた心に水を与え
永遠の道

もう一度だけ 逢いたいと思う人がいる
そう思えた瞬間が嬉しい
もう一度だけ 逢いたいと思う人がいる
そう思えた自分に笑顔が戻る

陽だまり

陽だまり

先に投稿した『日向』の歩いた道のりの先。共通してるのは『逢いに行かないこと』です。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
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