テロ対策は闇が深い!Nan

この話は『テロ対策は闇が深い!Mike』の続きです!(1話は『テロ対策は闇が深い!Able』)

※この話は完結後、小説家になろうに載せます(タイトル変更あるかもしれません)

Nan

東京本部、テロ対策1専用室……

「戻ったよ!」

相澤はそう言うと扉を開けた。すると上条がこちらを見て「やっと戻ってきましたか」と言った

「そりゃあ戻ってくるよ。まさか逃げ出したとでも思ったの?」

相澤は上条にそう言った。正直なところ上条は、相澤ならそれをやりかねないと思っていた。しかし相澤と一緒に、高坂がいたので上条はその事についてこう聞いた

「相澤さん。なんで高坂監視官がいるんですか?」

「俺らの班は監視任務だろ?だから本職の人に色々と教えてもらおうかと思って……」

相澤はそう言った。しかし今回、相澤と同じ班の上条、深見、小田切は過去の調査で何回か監視任務をしていたため、やり方などは知っていた。なので何故監視官を連れてきたのか上条は分からなかった

「色々と教えてもらうって何をですか? 監視任務ならそれなりにやってるので、やり方などは知ってるんですけど」

小田切が相澤にそう言った。すると小田切に高坂がこう言った

「私は相澤さんのサポート役として来ました。なので監視任務について、どうこういうつもりはありません」

高坂がそう言うと上条は相澤を見た。その時の相澤は変な方向を見ており、明らかにおかしかった

「自信がなかったんですね。一人でやる」

小田切がそう言った。すると相澤は高坂の肩を軽く叩くとこう言った

「いやいや、本郷さんと色々あってだな。その結果としてこうなっただけよ」

相澤はそう言うと冊子を上条に渡した。そして高坂にこう言った

「さて、まずは何をしましょうか?」

『相澤さんに不安を感じて、高坂さんをサポート役としてつけたってところか』

上条は相澤を見るとそう思った

「では早速ですが、監視対象の居場所調べますね」

「でも監視対象どこにいるか分かります?」

相澤は高坂にそう聞いた。すると高坂はスマートフォンを取り出し、こう言った

「この班が監視する人物は、手の空いている者に場所の特定をさせました。なので少々お待ちを」

高坂はそう言うとこの場から離れた。そして監視対象の尾行をしている監視官に電話をかけ始めた……


高坂は日々の行いのお蔭で人からの信頼度が高く、高坂の頼みであれば同僚や後輩は動いてくれていた。なので、そんな事もあってか高坂は本郷の右腕になっていた

『この人、ヤバい』

上条は高坂を見るとそう思った。上条は入局してからずっと相澤と仕事をしていたため、上司はみんな相澤みたいな人という印象が植え付けられていた。しかし高坂を見るとこんな人もいるのかと思いつつ、なんで相澤さんはこうなのかと考えていた

「あ、もう帰宅の時間じゃん!」

そう言ったのは相澤だった。すると上条は机に置いてある時計を見た

「確かに時間ですけどこれから監視任務じゃ……」

「え?監視って今日からやるの?」

相澤は上条にそう聞いた。しかしそう言う話は全て相澤がしているため、上条が知るはずなかった

「いや、これから監視任務するから電話かけてるんじゃ……」

深見は高坂を見るとそう言った。高坂は電話しながら手帳にメモを書いており、忙しそうだった

「まじ?」

相澤は目をパチクリさせながらそう言った。すると電話中の高坂が、一回通話をやめこう言ってきた

「まことです」

高坂はそう言うと再び電話相手と話始めた

「今日こそは何かしようと思ってたのに……」

「はい。残念でしたね」

そう言いながら机に顔を伏せた相澤に、上条はそう言った。どうせ相澤のことだから、大切なことではないだろう。上条はそう思いながら相澤に渡された冊子を開いた

「つ……じゃなかった。上条、それなに?」

深見はそう言うと上条の持っている冊子を見た。そこにはこれから監視する二人の情報が書かれていた

「相澤さんに渡された資料ですよ。暇なので読んでいようかと思いまして……」

「ふ~ん。真面目ね」

深見はそう言うと自分の席に戻っていった。すると今度は小田切が話しかけてきた

「そう言えばこれから調べる人って、対して重要じゃない人なんだよね?」

「はい。多分それもあってか資料がこんなことになっているのかと……」

上条はそう言うと冊子を小田切に渡した。小田切はその冊子を受け取ると開いた

「これは酷い」

小田切は資料を見るとそう言った

その冊子には、確かにこれから監視する人物に関することが書かれていた。しかしそこに書かれているものは、名前と住所と犯罪歴、そしてゾンビ愛護団体でのポジションだけだった

「やっぱり危険人物じゃないと情報もないのか」

小田切は上条に冊子を返すとそう言った

この冊子はほとんど情報が書いておらず、役に立つとは思えなかった。しかし監視対象の住所が載っていたため、『これは何処かで使えるのでは?』と小田切は考えた……

テロ対策は闇が深い!Nan

元町世南(もとまちせな)

中等製作官

武器……拳銃

テロ対策は闇が深い!Nan

テロ対策1専用室にやってきた高坂。そこで監視対象の居場所を調べるために、スマートフォンを取り出した…… 『テロ対策は闇が深い!』の十四話目!

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-03-20

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