白から黒へ
白に憧れて黒になる
手を伸ばしても届かなくて灰色になって
そこから真っ逆さまに落ちて黒になった
慣れてしまえば造作もなかった
あんなに求めていたものすら
なんだったのか分からないくらい
今は心地が良い
嗚呼、思い出せない
鈍い痛みで視界がくらり
嗚呼、気持ちが悪い
酷い目眩で躯がぐらり
言葉を疑えば自分を守るのが楽で
心を見せなければ自分を欺くのが楽で
そうやってニセモノで固めていった
いつしかそれが当たり前
嘘を吐くのが平気になった
昔はそんなことなかった
昔はありのままだった
でもそれじゃ通用しないのが
この世の中だから
傷つかない為に
ボクは漆黒の闇を纏うんだ
白から黒へ