危ないお姉ちゃんが弟を可愛がる

今回、内容が内容なので。
念の為に、レーティングを"青年向け"で投稿しました。

もし訪問された方が居ましたら、最後までご覧下さい。

 寒さも緩み、ようやく暖かくなりかけた。
春になろうとしている、ある夜の事。


 ***************


「(それでは〜、第三問に行きましょう〜)」


「……。
はあ〜、疲れたな〜」



 夕食の後片付けも、一段落つき。
今は、リビングのソファーに腰を下ろし一息吐()いてる所である。

 TVからは、詰まらないクイズ番組が流れているが。
それには気が向かわず、つい愚痴(ぐち)が出てしまった。



 ・・・



 私は今度の春、二年生になろうとしている女子高生。
所謂(いわゆる)、ピッチピチ(死語)のJKである。

 私は先程まで、夕飯の後片付けを済ませていた。

 なぜなら、ウチは両親共働きの上。
最近は父親だけでなく、母親も管理職であるので帰りが遅く。
また休日出勤も多かった。

 世の中、“働き方改革”とは言うものの。
その(しわ)寄せを、両親初めとした管理職が受けないとイケナイとは。
ホント、日本の政治家は言うことだけは立派だよねぇ〜。

 まあ元々から、家の事などは、自然と私が家の面倒を見る事になっており。
ただ、その時間が、少々増えるだけであるが。

 確かに面倒で疲れるけど、この状況に不満は一切ない。
と言うよりも、逆に感謝している位である。

 なぜならば。



(だきっ)

「お姉ちゃん〜」



 噂をすれば影で。
そんな事を思っていたら、イキナリ肩に何かが乗っかり。
耳元に甘えるような声がした。



「もぉ〜、イキナリどうしたの、カズくん?」

「えへへへっ〜」



 ソファーに座っている私の背後から、首に誰かが抱き付いた。

 抱き付いたのは、今度、中学二年生になる男の子で。
私の弟になる、カズくんである。

 カズくんは、私の言葉に照れた様に笑う。

 弟と言っても、血の繋がった弟ではなく。
私が小学生の頃、母親が再婚した際の、相手の連れ子であり。

 最初の頃は、遠慮して少し距離を置いても居たが。
私が可愛がっていると、次第に甘える様になり。
今では、下手な実の姉弟よりも、仲良くなっていた。

 そんなカズくんは、身内びいきを差し引いても、“とても可愛い”男の子で。
私の友達なんかも、“あんな可愛い子が弟なら良かった”と言っている位の、自慢の弟なのだ。

 昔は、女の子みたいに可愛かったけど。
最近は、少しは大人っぽくなった様だが、まだまだ幼さも残っていて。
そんなアンバランスな所も、魅力である。

 またカズくんは外見だけでなく、とっても優しく。
いつも私の手伝いを積極的にしてくれて、先程も、台所で私を助けてくれた。

 だから私は、そんなカズくんが、とても可愛くて可愛くて仕方が無かった。

 そんなカズくんと、二人っきりで居られる時間が増えるので。
家事が多少増えてしまおうが、別に構わない。

 一方のカズくんも、私に甘える様になってからは、ずっと側にいて。
それは今でも変わらない。

 同じ年頃の弟を、持つ()の話だと。
“自分の弟は生意気で可愛げが無い”と(こぼ)しているが。
カズくんは相変わらず素直で、昔と変わらず私に甘えてくる。



「ふふふっ。
また、お姉ちゃんに甘えたくなったの?」

(グシャグシャグシャ)

「〜♪」



 カズくんは、私の頭に頬ずりをして甘え。
私は腕を廻し、顔の横にある、そんな弟の頭を撫でる。

 カズくんを撫でる手は、優しく撫でると言うよりも。
まるで犬をモフる様な、少し荒めの撫で方である。

 しかし、そんな撫で方でも、どうやら満足しているらしく。
何も言わずジッとしていた。



(なで、なで、なで)

「〜♪♪」



 何回か、荒い撫で方で撫でた後。
今度は“いい子いい子”するかの様な、撫で方で撫でる。

 顔が私の横にあるので、表情は分からないけど。
先程より、更に機嫌が良くなったみたいである。



 ・・・



「カズくん、チョット重くなったから、前に来てくれない」

「うん、分かったよ」



 しばらくして、私は肩にノシ掛かったカズくんにそう言った。

 中学生男子に、ノシ掛かられたままで居るのは、流石にキツイ。

 弟の成長ぶりに、“もうすぐ、私の背も追い越すんだろうな”
そんな事を思いつつ、彼に前に廻るように言うと、素直な返事が返る。

 カズくんは返事をすると、ソファーを廻り込み、
それから床に(ひざまず)き、ソファーに手を着き、身を乗り指すようにして来た。

 カズくんは、何だか嬉しそうにニコニコして。
一瞬、幻視の犬耳と、大きく揺れる尻尾が見えた様な気がした。

 確かに、そうやって身を乗り出した彼は、何だかワンコにも見える。



「カズくん……」

「……」

(チュッ♡)



 ワンコなカズくんが可愛くて。
思わずソファーから身を起こし、彼の頬を両手で包み込むと。
カズくんも何をするのか分かったらしく、両目を閉じ。
それから私は、顔を近付けていき、そしてキスをした。

 キスと言っても、ホッペタにするのでは無く。
唇と唇をくっ付ける方である。

 私とカズくんは、いつの頃からだろうか?
いつの間にか、そんなキスを良くする様になっていた。

 だから、カズくんとのキスは、特別な意味がある訳でも無く。
私にとっては、愛情表現の一つに過ぎない。

 一応、人前はしない様には気を付けているのだが。
ある日、友達たちが居るときに、思わずしてしまった事がある。

 当然、それを見た友達たちが驚いてしまうが。
私が“愛情表現の一つだよ”と言うと、全員から“““ 欧米か! ”””と総ツッコミされてしまった。



(なで……、なで……)

「〜♪」



 しばらく唇を合わせた後、おもむろに離すと。
何だかまだ物足りない私が、カズくんの頬や頭を撫でる。

 さっきとは違い、(いと)おしむ様な手の動きに。
カズくんは、満足そうな表情をする。



「……お姉ちゃん…」

「ん? どうしたの」

「ねえ、いい……」

「ふふふっ、したくなったの」

(コクリ)

「もお、しょうがないなぁ♪」

(プチ、プチ、プチ……)



 そうやってカズくんを撫でていたら。
彼が切ない表情で、上目遣(うわめづか)いで何かを言ってきた。

 カズくんが望む物を理解した私は。
そんな彼に微笑みながら問い掛けたら、恥ずかしそうに(うなず)いたので。
口調とは裏腹に、機嫌良くシャツの前合わせを外し始める。


 ****************


「……んっ」

(……ブルッ……)



 私の胸に顔を埋め、カズくんが甘える。

 私の胸の中で、まるで赤子の様に甘えている。

 私は、甘える彼の動きに。
時々、小さく声を漏らしながら、体を震わせた。



 ・・・



 カズくんは、幼い頃に母親を亡くしており。
その為、母性に飢えている部分がある。

 出会った最初の頃は、遠慮と共にどうやって甘えて良いのか、分からない部分が有ったと思う。

 でも、私が可愛がっている内に、私に甘える様になり。
私も、そんなカズくんが可愛くなり、ますます可愛がる様になった。

 そう言ったのがエスカレートして行き。
ある日、私がカズくんを抱き締め、彼が胸に顔を埋めていた所。
思わず、カズくんが漏らした言葉を、私が叶えてあげてしまった。

 何だか恥ずかしがりながらも、とても嬉しそうにしている彼がとても可愛くて。
それからは、カズくんの望むようにしてあげていたのだ。



「……トン、……トン」

「はぁ……」



 私の胸に甘えるカズくんの背中を、軽く叩くと。
彼が、感に耐えない溜め息を出した。

 気持ちが良いのだろう。
溜め息と共に私の抱き付く腕の力が、緩んでしまう。



「(えっ? 大きくなっている……)」



 まるで赤ん坊の様に、私に甘えるカズくんだが。
私の脚に、ほどほどに大きくて硬いものが当たっていた。



「(そうだよね、カズくんも男の子(・・・)なんだよね〜)」



 可愛い顔をして甘えん坊だけど、よく考えてみたら。
カズくんも、中学生の男の子である。

 そう言えば、この間、カズくんの部屋を掃除していて、ゴミ箱を片付けていたら。
何だか臭うので、中を見てみると丸まったティシュから臭っていて。
それが、どういう意味を持っているのかが分かると、愕然(がくぜん)としてしまった。

 しかし、良く考えると。
最近、彼の視線が私の胸元や、制服の短いスカートの(すそ)に感じる事が有るのに気付く。

 だが、その事に不快感はなく。
むしろ、そんな事さえも許してあげたくなる感情が、湧き出して来た。



「ねえ、カズくん」



 私は、この幼さが残りながらも、男の子(・・・)になろうとしている弟に尋ねてみる。



「後で一緒に、お姉ちゃんの部屋に行かない?」

「……うん?」

「まだ続き(・・)をするから、良いよね」

(コクリ)



 私が尋ねると、その言葉の意味が分かったらしく。
私の胸に顔を埋めたまま、恥ずかしそうに(うなず)いた。

 私に、そんな感情を持っていたのなら。
弟が大好きな私としては、少しでも叶えてあげたくなる。

 今日は、元々から、お父さんは出張で帰ってこないし。
お母さんは、急に仕事が立て込んでしまい、帰るのが夜中になると連絡があった。

 丁度いい、このまま二人で部屋に行って、私がタップリ可愛がってあげよう。

 そんな(よこしま)な事を考えながら、まだ甘えるカズくんを可愛がり続けたのであった。

危ないお姉ちゃんが弟を可愛がる

今回は少し趣向を変えて、少々Hな話にしました。
それでは機会が有りましたら、またお越し下さい。

危ないお姉ちゃんが弟を可愛がる

弟を溺愛する姉が、甘えん坊の弟を可愛がる、Hで危ない話。

  • 小説
  • 短編
  • 恋愛
  • 青年向け
更新日
登録日
2019-03-07

CC BY-NC
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