縮小

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縮小:フォロー数やフォロワー数が多くなると、1人1人との交流が薄くなる。また、フォロワー同士の仲が悪いとツイートに気を使う場面も出てくる。濃い繋がりを求めたい場合や、気のおけないツイートをしたい時に、フォロワーを厳選して規模を縮小したサブアカウントを作る者もいる。

縮小

見て見ぬフリをした。

そうしなければ、また心が死ぬと思った。

見覚えのあるイラストのアイコン。

いかにも彼が付けそうなアカウント名、プロフィール。

フォローは承認制。鍵が掛けられていた。

それは彼の縮小だった。


仲良しだと思っていた。

でも縮小で私は選ばれなかった。

彼の本垢のつぶやきがタイムラインに流れてくる。

その度、縮小の存在を思い出す。



寂しさがつのる。

本音は違うのだろうか。

縮小で悪口でも言われているのだろうか。

疑念が浮かび、リプをためらう。

私からのリプを、本当は面倒に思われているのでは。



やがて話題に乗る事もできなくなる。

表面的には楽しい空気。

当たりさわりのない内容。

理由がないのでフォローを外せず、ブロ解も躊躇する。

リアルでそうするように、Twitter社会でも顔色を窺わなければいけないのだろうか。



ひとまず心の負担を減らす為、私は彼をミュートした。

縮小

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Twitterの、日常の一コマ。

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-02-25

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