少年
ーー朝焼けがとても綺麗だったので
ーー写真を撮ろうと思い、ベランダに出ました
ーー戸を閉めた拍子に金具が降りてしまい
ーー指を、挟んでしまいました
白い絹の寝間着姿のまま
少年は上ずった声で状況を説明する
「まずは汚れた服を脱ぎなさい」
ぞっとするような声に少年は青ざめる
その直後、いつもの声が耳を撫でる
「朝食を用意しておくから」
それだけで、少年は無邪気に飛び跳ねた
ほんの少し乱れた髪の毛と衣服
自ら光を発しているような肌
どんな汚れも知らない透き通った瞳
ーー何も心配しなくていい
ーー今からお前の身体を飾ってあげる
ーーその前に、目隠しをしてあげよう
少年