僕の舟

色褪せたボートたちを
いつもと同じ場所に並べ
僕は小屋の中に戻る

釣り人や恋人たちが
オールを漕ぐ
そろそろ磨かなくちゃ
なんて思いながら
変わらない風景を眺めてみる

僕はボート屋
500円玉を預かり
情けない見た目の舟と
僅かな時間をお貸しする
ちっぽけな商売をしています

ありがとうございます
またのご利用をお待ちして
僕はずっとずっと ここに居ます

僕の舟

僕の舟

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-02-21

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